人体
Human body
大自然の叡智の結晶・人体
Human body
大自然の叡智の結晶・人体
2023.11.10
今日では、自分の血液型を知っているのは普通ですが、実は20世紀の初頭までは血液型の概念そのものがありませんでした。
当時の輸血は、奏効して回復する人もいれば、血液が合わずに命を落とす人もいました。
まさに、「運を天に任せる」治療法だったのです。
Karl Landsteiner
1900年、オーストリアの病理学者で血清学者のカール・ラントシュタイナーは、他人同士の血液を混ぜると血球が寄り集まって塊になる「凝集反応」に注目しました。
その原因を確かめるために、自分と弟子たちの血液を赤い血球と薄黄色の血漿(けっしょう)に分離し、各個人の血球に別な人の血漿を加えます。
すると、赤血球が凝集するものとしないものとがあり、その組み合わせに規則性があることを見出したのです。
彼には、凝集の原因は見当がついていました。
これは、自分と異なる種類を排除する抗原抗体反応ではないだろうか⁉︎
その10年ほど前、北里柴三郎が発見した「抗体」の概念はすでに世界に浸透していたのです。
A型の赤血球にはA抗原、B型には B抗原、AB型にはAとBの両抗原がありますが、O型にはどちらの抗原もありません。
ラントシュタイナーは、血球が凝集を起こす組み合わせに応じて、血液をグループ分けしました。
今日のABO式となる血液型の発見です。
それは、「輸血革命」でもありました。
以降、血液型不適合による死亡事故が劇的に減少し、輸血の安全性向上に大いに貢献することになったのです。
1930年、ラントシュタイナーは血清学および免疫化学への貢献により、ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
1940年には、弟子のアレクサンダー・ウィーナーとともに、輸血に関わるもうひとつの重要な分類法となるRh血液型も発見しています。
輸血の歴史をひもとくと、17世紀にフランス国王の侍医・ドニが、子羊の血液をヒトに輸血したという記録があります。
しかし、この輸血によって死亡者が出たため、ドニは殺人者として裁判にかけられ、輸血禁止令が出されてしまいます。
その結果、次の18世紀はヒトへの輸血の記録がない「空白の1世紀」となってしまったのです。
しかし1825年、イギリスの産科医、ジェームズ・ブランデルが、ヒトからヒトへの輸血を実施します。
それは、分娩後に出血を起こした産婦への輸血でした。
供血者(ドナー)をベッドのそばに立たせ、肘動脈を切開して、出てくる血液を「じょうご」のような容器で受け、そのまま産婦に輸血しました。
これはまだ血液型の存在が知られていない時代の原始的な方法で、輸血の成功は10人中5人というような結果でした。
それまでの運を天にまかせるような輸血を、科学に基づく安全な輸血に変えたのが、1900年、ラントシュタイナーが発見したABO式血液型なのです。
ただ、発表当初は基礎医学分野の地味な論文として受け止められ、大きな反響はなかったようです。
しかし10年ほど後、アメリカのモスらが、輸血の死亡事故の主な原因は、ラントシュタイナーが指摘している血液型不適合によるものであろうと主張したのがきっかけとなり、血液型を輸血の医学に応用する動きが急速に高まります。
ラントシュタイナーの血液型理論を応用することにより、血液型不適合による輸血の死亡事故は激減したのです。
ところで、血液型といえば、日本では性格診断によく使われていますよね。
A型の彼は几帳面でB型の彼女はマイペース、O型のわたしは自分で言うのもなんですが、おおらかで、AB型の上司は変わり者…。
う〜ん、結構当たってるなぁ…なんて思ったりします。
こうした診断は不思議と自分や周りの人に当てはめてみると当たっているように思うことが多いのですが、実は科学的根拠はなく、日本でしか話題にならないようです。
一方で、血液型によって「怪我での死亡率」と「病気のなりやすさ」の相関関係について科学的根拠のある報告もあります。
血液型は当初、血液だけでの判定方法として出発しましたが、その後、血液以外(他の体液や細胞、毛髪のように生きていない組織も)にも同じ特徴が分布することがわかってきました。
つまり、すでに血液型は「血液」だけではなく、個人を血清学的に識別する方法のひとつでもあり、そのため同じ血液型の人がどんな病気になりやすいかなどの特徴があるのは、ある意味当然のことかもしれません。
実際に、ここ数十年の研究の数々から、血液型によって病気のリスクが異なることが明らかになっています。[1]
例えば、2010年にスウェーデンの大学が発表した研究結果によると、A型の人の胃がんのリスクは、最もリスクの低かったO型の人と比べて1.2倍でした。[2]
2009年にアメリカ国立がん研究所が発表した論文では、B型の人は最もリスクの低かったO型の人に比べて、膵朦がんのリスクが1.72倍高いと報告されています。[3]
さらにB型の人は、O型に比べ2型糖尿病になる頻度が1.21倍であると報告されています。[4]
脳卒中のリスクは、AB型の人が最も高いと報告されています。
2014年に発表されたアメリカの研究では、AB型の人は最もリスクの低かったO型の人と比べて、脳卒中のリスクが1.83倍高いそうです。[5]
さらに、AB型の人は、認知症になる可能性がO型の人に比べて約1.82倍といわれています。[6]
このように、O型の人は、概してA型、B型、AB型と比較して、様々な病気になるリスクが低いことは事実のようですが、その明らかな理由(因果関係)はわかっていません。
また、O型の人は蚊に刺されやすい、という話をよく聞きますが、どうなんでしょうか?
これは実は実験で証明されています。
メスのハマダラカを20匹入れた箱に、いろんな血液型の被験者の腕を入れて10分間に何力所刺されたかを数えます…この実験の被験者にはなりたくないですねぇ😱
そして実際に蚊の体内から吸った血液を取り出して、その血液型も確認したところ、O型の人は5.045カ所刺されるのに対し、O型以外の人は3.503カ所しか刺されませんでした。
ハマダラカは、O型を好んで刺す傾向があるようですね。[7]
一万で、O型の人は、大量出血するような大怪我をした場合、死亡率が他の血液型の倍以上です。
重症外傷の患者さん901人の分析から、O型の患者さんの死亡率が28%、そのほかの血液型は11%であることがわかりました。[8]
この理由はO型の人は健常者であっても、血を止めるための大切な因子の一部が他の血液型に比べて25~30%しかないことがわかっており、止血能力や血液を凝固させる能力がO型の人は弱いためです。
つまり、O型の人は血液が固まりにくい(血液がさらさら)ため血栓(血液が固まること)が原因で発生する病気が、他の血液型の人よりも少ないといわれているのです。
O型以外の人は、O型の人と比べ、心筋梗塞のリスクが1.25倍、エコノミークラス症候群(静脈血栓塞栓症)のリスクが1.79倍との報告があります。
血液型による性格診断も、社会の中での自分の生き方を考えるのに役立つかもしれませんが、科学的にも自らの血液型の特徴を知り、食事や運動など日常生活を考え直すことで、リスクを減らすことができるかもしれません。
例えば、O型であれば、大怪我をしたときに自分の血がほかの血液型よりは止まりにくい可能性を考慮しておけば、より気をつけることにつながります。
ひきこもりは、オックスフォード辞書でも「hikikomori」と表記されており、和製英語として普通に使われる言葉になっています。
定義としては、「仕事や学校に行かず家族以外の人との交流をしないまま6カ月以上自宅にとどまり続ける状態である」とされており、日本では146万人以上のひきこもりがいると推定されています。
そういうと、ひきこもりは日本特有のものかと誤解されますが、COVID-19が世界で猛威を振るい、外出や渡航が制限される中、世界中でもhikikomoriが急増し大きな問題になっています。
そんなひきこもりについて最近、九州大学の研究チームが新事実を発見しました。
日本人のひきこもりは健常者と異なる特徴的なパターンを示すことが血液検査でわかり、それがひきこもりの重症度と関係することが示されたのです。[9]
「ひきこもり」とは病名ではなく状態です。
社会との関係を完全に断ち切っているわけではなく、インターネットなどでつながっている人もいます。
発達障害、適応障害が原因である場合もあり、精神科的介入が必要なうつ病や統合失調症が原因である場合もあります。
したがって、治療には多方面からの介入が必要となりますが、これまでは主に社会的・心理学的アプローチが取られてきました。
しかし、血液成分の変化があるのであれば、医学、生物学的な要因が根底にあるかもしれず、内科的にアプローチができる可能性が出てきたのです。
九州大学の研究チームは、日常的な内服薬を使っていないことを条件に選ばれた、ひきこもり状態にある42人と健常者41人の血液を採取し、成分の比較を行うことにしました。
結果、特にひきこもり男性の血液では、アルギニンの値が低く、アルギニン分解酵素とオルニチンの値か高くなっていました。
アルギニンは主に鶏肉や豚肉、エビ・カニなどの魚介、大豆などに多く含まれ、体内で一酸化窒素を作り出し、血流をスムーズにする重要な栄養成分です。
体内ではアルギニン分解酵素によってオルニチンと尿素に分解されることが知られています。
ひきこもり男性の血液ではアルギニン分解酵素が増え、アルギニンがどんどん分解されてしまい、分解産物のオルニチンが増加していると予想されます。
アルギニンがなぜひきこもり患者でどんどん壊されるのかはわかっていませんが、サプリメントなどでアルギニンを補給すれば、ひきこもりの症状が良くなる可能性があります。
また、ひきこもりの人は血中のビリルビンの値が低く、脂質の代謝に関係する長鎖アシルカルニチンの値が高いことも判明しました。
これらの血液成分の変化にどのような意味があるのかについては、まだまだ研究が必要です。
ひきこもって日光にあたらないために、二次的に起きてくる変化なのかもしれませんし、偏った栄養が原因かもしれません。
しかし、血液成分のパターンをひきこもりの重症度と共にAlに学習させたところ、AIは血液成分の憎報のみで、採血した人間がひきこもりであるか、またひきこもりである場合の重症度を高い精度で予測できるようになっています。
この結果から、ひきこもりの背景には共通した医学的・生物学的な変化が存在していると結論づけられそうです。
これまでひきこもりは「甘えているだけ」「怠けている」「人間的に弱い」など精神論の犠牲になることもあり、国家的な社会構造の問題にすり替えられてきた面もありますが、医学的にきちんと治療ができる疾患である可能性も捨てきれません。
研究者たちは今後、ひきこもりと血液成分の関係を調べていくことで、ひきこもりに効く栄養療法の開発が可能であると述べており、今後に大きな期待が持てそうです。
それはそれで大変結構なことですが、西医学健康法では、ひきこもりや不登校、精神異常、または頭が重い、頭が痛い、気分がイライラする、集中力の低下、物忘れが酷い等々の症状が引き起こされる原因のもっとも根源的なものの一つが、宿便であるとしています。
これはすでに2000年前、ギリシャ、ローマの先覚であるヒポクラテス、ケルスス、ガレン等が、精神異常に対して下剤を投与する方法を用いていたことからも有効な処置であることがわかります。
一般に精神錯乱症を惹起する要因として信じられているもののうち、脳髄の強度の使用があります。
わたしたちの脳髄は、本来強度に使用するようにつくられたものです。
強度の知能的仕事は脳髄を虚弱にし、かつ変質させる肉体的抑圧性要因が所在しない限り、脳髄を傷害することはありません。
激しい知能の適用が精神錯乱を招来する傾向があると信じている人々は、天才と狂人とがしばしば結合している事実を指摘しています。
イタリアの精神科学者ロムプローゾ博土は、天才と狂人との関係について注目すべき書物を著していますし、J・F・ニスベット氏が著した『天才の精神錯乱症』と題する一書もあります。
天才がしばしば精神錯乱の引合いに出されるという観察は、 歴史と共に古い語り草でなのです。
ヒポクラテスと同時代における第一人者プラトーは「詩人の神聖なる精神錯乱症」において語り、アリストテレスも「哲学、政治、詩学および芸術において傑出したものはすべて憂鬱症への傾向をもつ」といっています。
ロムブローゾ氏の著書およびJ・F・ニスベット氏の著書『天才の精神錯乱症』(ロンドン1891年出版)書中においては、天才と精神錯乱とが合体することを示す事例が掲示されています。
著名な医学研究者だったロムブローゾ氏は天才の仕事の達成上においては、多少とも顕著な精神錯乱症が必要であるという謬想にとらわれていました。
両氏の説に共鳴する人々とは未だこの問題を十分に考究していたとはいえません。
天才と精神異常症(それがこうずると精神錯乱症となる)とが同時に見出されることが多いのは事実です。
しかしながら、精神異常症、憂鬱症、ヒステリー性、てんかん症、自殺症および精神錯乱症の天才は、大多数の場合において、詩人、哲学者、歴史家、宗教家、画家および音楽家等です。
これらの人々の多くは屋内で、運動不足がちな坐居的仕事に従っているので、多少とも明らかな腸マヒすなわち便停滞と自家中毒症におかされています。
これはその肉体的外観や消化およびその他の障害につついて、同時代の人々が書き残した詳細な記述より推知されます。
ロムプローゾ氏およびニスベット氏が、精神錯乱性天才としてあげている著名な人々の中には、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(Georg Friedrich Händel)、クリストフ・ヴィリバルト・グルック(Christoph Willibald (von) Gluck)、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン( Ludwig van Beethoven)、ロベルト・アレクサンダー・シューマン(Robert Alexander Schumann)、フレデリック・フランソワ・ショパン(Frédéric François Chopin)、ヴィルヘルム・リヒャルト・ワーグナー(Wilhelm Richard Wagner)、ニコロ・パガニーニ(Niccolò –あるいはNicolò –Paganini)、カール・マリア・フリードリヒ・エルンスト・フォン・ウェーバー(Carl Maria Friedrich Ernst von Weber)、ガエターノ・ドニゼッティ(Domenico Gaetano Maria Donizetti)らの音楽家。
Wilhelm Richard Wagner
画家および芸術家の中には、ミケランジェロ・ディ・ロドヴィーコ・ブオナローティ・シモーニ(Michelangelo di Lodovico Buonarroti Simoni)、ベンヴェヌート・チェッリーニ(Benvenuto Cellini)、アンソニー・ヴァン・ダイク(Anthony van Dyck)、アントワーヌ=ワト(Jean-Antoine Watteau)、ジョージ・ロムニー(George Romney)、リチャード・コズウェイ(Richard Cosway RA)、フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(Franz Joseph Haydn)、サー・エドウィン・ヘンリー・ランドシーア(Sir Edwin Henry Landseer)、ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(Joseph Mallord William Turner)等のような著名な人々の名が挙げられています。
詩人および科学者の中には、フランチェスコ・ペトラルカ(Francesco Petrarca)、ガリレオ・ガリレイ(Galileo Galilei)、ジローラモ・サヴォナローラ (Girolamo Savonarola)、ジャコモ・レオパルディ(Giacomo Taldegardo Francesco di Sales Saverio Pietro Leopardi, Conte di San Leopardo)、アレッサンドロ・フランチェスコ・トンマーゾ・アントニオ・マンゾーニ(Alessandro Francesco Tommaso Antonio Manzoni)、ジェロラモ・カルダーノ(Gerolamo Cardano)、カルロ・オズヴァルド・ゴルドーニ(Carlo Osvaldo Goldoni)、マリア・ガエターナ・アグネシMaria Gaetana Agnesi)、オノレ・ド・バルザック(Honoré de Balzac)、アレクサンドル・デュマ(Alexandre Dumas)、アルフレッド・ルイ・シャルル・ド・ミュッセ(Alfred Louis Charles de Musset)、ポール・マリー・ヴェルレーヌ(Paul Marie Verlaine)、イジドール・オーギュスト・マリー・フランソワ・グザヴィエ・コント(Isidore Auguste Marie François Xavier Comte)、ジョルジュ・サンド(George Sand)、シャルル=ピエール・ボードレール(Charles-Pierre Baudelaire)、ジャン=ジャック・ルソー(Jean-Jacques Rousseau)、ブレーズ・パスカル(Blaise Pascal)、フランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアン(François-René de Chateaubriand)、ヴィクトル=マリー・ユーゴー(Victor-Marie Hugo)、ヨハネス・ケプラー(Johannes Kepler)、ニコラウス・コペルニクス(Nicolaus Copernicus)、エマヌエル・スヴェーデンボリ(Emanuel Swedenborg)、ヨハン・アウグスト・ストリンドベリ(Johan August Strindberg)、ニコラウス・レーナウ(Nikolaus Lenau)、エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマン(Ernst Theodor Amadeus Hoffmann)、アルトゥール・ショーペンハウアー(Arthur Schopenhauer)、ニコライ・ヴァシーリエヴィチ・ゴーゴリ(Nikolai Vasilievich Gogol)、ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル(Georg Wilhelm Friedrich Hegel)、フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(Friedrich Wilhelm Nietzsche)、サー・アイザック・ニュートン(Sir Isaac Newton)、トーマス・カーライル(Thomas Carlyle)、ジョナサン・スウィフト(Jonathan Swift)、リチャード カウパー(Richard Cowper)、ドーリー・シャーリー(Dore Schary)、ジョージ・ゴードン・バイロン(George Gordon Byron, 6th Baron Byron)、オリヴァー・ゴールドスミス(Oliver Goldsmith)、チャールズ・ラム(Charles Lamb)、ウォルター・サヴェージ・ランダー(Walter Savage Landor)、トーマス・チャタートン(Thomas Chatterton)、エドガー・アラン・ポー(Edgar Allan Poe)、ロバート・バーンズ(Robert Burns)、ウィリアム・メイクピース・サッカレー(William Makepeace Thackeray)、ジョージ・エリオット(George Eliot)、ウィリアム・ウィルキー・コリンズ(William Wilkie Collins)、ロバート・ブラウニング(Robert Browning)、ウィリアム・ワーズワス(William Wordsworth)、ジェームズ・ワット(James Watt FRS FRSE)、サー・ハンフリー・デービー(Sir Humphry Davy, 1st Baronet)、マイケル・ファラデー(Michael Faraday)、ジョージ・フォックス(George Fox)、カーディナル・ニューマン(Cardinal Newman)、チャールズ・ロバート・ダーウィン(Charles Robert Darwin)およびその他多数の天才を見出すことができます。
William Wordsworth
いうまでもなく、ここに列挙した人々のうちある人は病毒感染を通して精神錯乱症を引き起こしています。
たとえばベートーヴェン、ニーチェは確かに梅毒症でした。
梅毒に伴う害悪的結果は、腸の慢性便停滞が所在しているときに著しく増大するのは当然です。
天才とはもともと、「ちょっと行っちゃったところがある」人かと思っていましたが、それは結果であって、その原因は、じっと座って考える「忍耐強さ」によって引き起こされる宿便、そして腸内腐敗・酸性腐敗便がもたらす腐敗産物、つまり毒素にあったわけです。
だから天才といわれる人に、精神錯乱症が多いのです。
断食博士・甲田光雄先生は、こう述べています。
〝灯台もと暗し〞とはこのことで、精神衛生の諸問題の根源を遠きに求めて、宿便の存在に気がつかないのです。
すなわち、腸と脳との密接な関連について現代医学の大きな盲点となっているわけです。
断食療法や生食療法で頑固な宿便が排泄された後は、長年の頭痛や頭重が雨散霧消して、日本晴れのような爽快感を味わえるようになるという症例を私はどれだけ数多く観察してきたでしょうか…。
前述の研究では、hikikomoriの原因がアルギニンの不足であるとしていますが、ではなぜアルギニンが不足するのかでしょうか?
本来、科学とはこの原因を究明すべきなのですが、現代の医学は、どうも症状に対処しようとします。
その根本的原因は、宿便にあるようですね。
科学を日常生活(予防医療)に役立てるためには、これを「法則化」する必要があります。
弊社では「非毒三原則」が、予防医療の第一法則と規定しています。
つまり、「毒を体内に取り込まない(害食・ストレス・病原菌など)」「毒を体内でつくらない(宿便・酸性腐敗便)」「毒を体内に溜め込まない(便秘)」です。
血液を汚すから病気になるのです。
毒を入れない、作らない、溜め込まない。
予防医学の第一法則は、実にシンプルです。
天才とは、強烈なる忍耐者をいう
レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ
Lev Nikolayevich Tolstoy
(19~20世紀ロシアの小説家、1828~1910)
References
1.Anstee DJ. The relationship between blood groups and disease. Blood. 2010;115 : 4635-4643.
2.Edgren G, et al. Risk of gastric cancer and peptic ulcers in relation to ABO blood type: a cohort study. Am J Epidemiol 2010;172:1280-1285.
3.Wolpin BM, et al. ABO blood group and the risk of pancreatic cancer. J Natl Cancer Inst. 2009;101:424-431.
4.Fagherazzi G, et al. ABO and Rhesus blood groups and risk of type 2 diabetes: evidence from the large E31 cohort study. Diabetologia. 2015; 58:519-522.
5.Zakai NA, et al. ABO blood type and stroke risk: the REasons for Geographic And Racial Differences in Stroke Study. J Thromb Haemost. 2014;12:564-570.
6.Alexander KS, et al. ABO blood type, factor VIII, and incident cognitive impairment in the REGARDS cohort. Neurology. 2014;83(14):1271-1276.
7.Wood CS, et al. Selective feeding of Anopheles gambiae according to ABO blood group status. Nature. 1972; 239 : 165.
8.Takayama W, et al. The impact of blood type O on mortality of severe trauma patients a retrospective observational study. Grit Care. 2018;22(1):100.
9.Setoyama D. et al. Blood metabolic signatures of hikikomori, pathological social withdrawal. Dialogues Clin Neurosci. 2022;23(1):i 4-28.