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Nutrition

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若返りホルモンDHEA産生とマグネシウム・オイル

2022.05.26

Athlete doing stretching exercises on running track. Woman runner stretching leg muscles by touching his shoes and looking away.

 

マグネシウム化合物の一族に付け加えるべき非常に魅力的なものの一例に、ただ漫然と 「マグネシウム・オイル」 と呼ばれている製品があります。

実際には決してオイルなどではなく、「塩化マグネシウムの飽和水溶液」のことをいいます。

Magnesium Oil

 

マグネシウム・オイルは体にスプレーしたり、擦り込むこともでき、皮膚を通して迅速に吸収され、体内組織中のマグネシウム量を大幅に増大させるのに力を貸してくれます。

マグネシウム・オイルには「デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)」の体内産生量を増大させる働きがあります。

DHEAは男性ホルモンであるテストステロンや女性ホルモンであるエストロゲンをつくる材料になりますが、それ以外に下記のさまざまな働きを持つことが報告されています。

  • ● 免疫力を高め、炎症を抑えたり腫瘍を予防する
  • ● インスリンの働きを助け、糖尿病を予防する
  • ● 筋力を維持し、代謝を高めて体脂肪を減らす
  • ● 動脈硬化を予防する
  • ● 脂質異常症を予防する
  • ● ストレスを緩和し、意欲を向上させる
  • ● アルツハイマー病を予防、改善する
  • ● 不妊症を改善する
  • ● 性的欲求を高める

 

またDHEAは一種のホルモンで、「記憶力」、「ストレス」、「睡眠」、「うつ症状」に有益な効果があります。

さらにDHEAの機能を強化することは、「慢性疲労症候群」と「線維筋痛」にも大変優れた効果をもたらします。

DHEAの働きによって、生活習慣病などのリスクを減らすことができるといいます。

そのため、テレビなどのメディアでは「若返りホルモン」と呼ばれることがありますが、若返りというより、「若さを保つ」「老化を促進しないようにする」ホルモンといったほうが適切かもしれません。

また、DHEAを服用することで皮膚の色素沈着の改善が見られたり、DHEAクリームを塗るとコラーゲン合成が盛んになったりするなど、肌の若さを保つ効果も見られるといいます。

さらに、日本で27年間追跡調査した研究では、男性でDHEAが多い人ほど長寿だということが報告されています。[1]

そんなことから、DHEAは長寿ホルモンとも呼ばれています。

Chemical formula of DHEA on a futuristic background

 

ではDHEAとは、何なのでしょうか?

DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)とDHEA-S(DHEAの塩酸塩 デヒドロエピアンドロステロンサルフェート)は、主に副腎から分泌されるホルモンで、血中ではほとんどがDHEA-Sとして存在します。

血中のDHEA-S値は男女ともに6~7歳ごろから増加し始め、20歳前後にピークに達した後、加齢とともに直線的に低下し、70歳時ではピーク時の20%に、85~90歳では5%まで低下してしまいます。[2]

DHEAに関しては、まだすべてのことが解明されているわけではありませんが、上記のように、DHEAがさまざまな疾患の予防に貢献していると考えられています。

そのため、加齢とともにDHEAが低下してしまうと、体に悪影響があるのではないかと懸念されます。

そして、DHEAが減少する原因は加齢だけではありません。

生活習慣もDHEAの減少に大きく関係しています。

なぜなのでしょうか?

DHEAはストレスに対抗する「抗ストレスホルモン」でもあります。

ストレスに対抗するホルモンとして、ほかにコルチゾールがあります。

DHEAもコルチゾールも副腎で分泌されるホルモンで、この二つが連携して働くと、有効に機能します。

人間はストレスを受けると、コルチゾールを分泌しますが、コルチゾールは血糖値を上げることで、ストレスから体を守ろうとします。

体が危険を感じたときにエネルギーが必要となるため、血糖値を上げるようになっているのです。

しかし一方では、そのときに活性酸素が発生してしまいます。

あなたもよくご存知のように活性酸素はDNAを酸化させたりして、体を老化させます。

そのため、コルチゾールは「老化ホルモン」と呼ばれることもあるのです。

この酸化を防ぐのがDHEAです。

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コルチゾールが多く分泌され過ぎると、免疫力が低下したり、筋肉の合成を抑制するばかりか分解を促進したり、骨の形成を抑制してしまいます。

これに対してDHEAは、免疫力を向上させ、筋肉の維持に貢献してくれるのです。

定期的にマグネシウム・オイルを皮膚に塗布すると、DHEAのレベルが自然に高まります。

どうやらこれは、マグネシウムが皮膚とその下にある脂肪組織に吸収されるのに伴って、マグネシウムが多数の連鎖反応を起動させ、その中のひとつによりDHEAが作り出されることになるようです。

神経外科医で世界的に著名な疼痛治療の大家であるノーマン・シーリー医博(Dr. Norman Shealy)は、次のように明言しています。

すなわち、周知のように、緩下剤のような作用をもつものの場合、経口で摂ったマグネシウムを必要な量だけ吸収させることは困難である。

 

博士によれば、もしマグネシウムが12時間以内に腸内を通過してしまうと、吸収が著しく阻害されということです。

吸収される間もなく、いち早く排泄されてしまうからなのです。

このシーリー博士の所信によれば、最高の経口製剤(博士はタウリン酸マグネシウムが最適とみなしている)が用いられたとしても、細胞内のマグネシウム・レベルを元の状態に戻すには、6~12ヵ月間にわたる経口投与が必要となります。

しかし、塩化マグネシウムの濃度が25%のマグネシウム・オイルを皮膚に与えることによって、4~6ヵ月以内に細胞内のマグネシウム量を回復させることができるのです。

シーリー医博は小規模な研究を行なって、この所見の裏付けを取っています。

 

マーク・サーカス博士(Mark Sircus, 0. M. D.)が、自著『マグネシウムによる経皮治療』(“Transdermal  Magnesium Therapy”, Phaelos  Books, 2006年)で述べているところによると、塩化マグネシウムの25~35%溶液のスプレー1回に含まれるマグネシウムの量は、13~18ミリグラムです。

したがって、両足・両腕のそれぞれに6回ずつスプレーすれば、1日あたり推奨摂取量である約400ミリグラムのマグネシウムを皮膚投与したことになります。

さらに前身に6回、背中に6回のスプレーで、合計600ミリグラムの投与量となります。

もしも、マグネシウム・オイルで皮膚がヒリヒリしたり、軽く赤くなったりする場合は、スプレー瓶の半量を別の容器に空け、代わりに蒸留水を足してください。

これにより、投与品が半減することになりますから、600ミリグラムの投与には、スプレー回数を上記の 2倍にする必要があります。

約30分も経てば、大半のマグネシウムが吸収されています。

乾燥するにつれて、かゆみが感じられるようであれば、シャワーでさっと洗い流すか、単に濡れタオルで拭き取るだけでも解消されるでしょう。

 

弊社のお客さまからも、嬉しいご連絡をいただいています。

弊社の冊子を読んで、寝たきりだった95歳になるお父様の背中に、毎日、マグネシウム・オイルを塗布したところ、なんと立ち上がることができた、ということです。

よかったですね!

おそらくお父様は、「血中カルシウム過多」の状態だったのでしょう。

カルシウム過多、マグネシウム過小の状態では、筋肉を弛めることができず固まってしまいます。

つまり、運動できない状態です。

そこに吸収率の高いマグネシウム・オイルを塗布したことで、筋肉を動かすことができるようになったのだと推察されます。

 

近年、ジムマニアやウォーキング、ジョギングなどの運動を実践される人が増えてきています。

アスリートはもとより、運動する人にとってマグネシウムは必須のミネラル(栄養素)なのです。

残念ながら、プロのコーチですらこのことを知らない人は大勢います。

 

老化防止(アンチエイジング)の専門家の中には、サプリメントを摂って、DHEAのレベルを高めるよう勧めている人もいますが、その副作用に対して警告を発している研究者もいます。

体内マグネシウムのバランスを改善することで、自然にDHEAを増やし、時間を後戻りさせるのが安全な方策だと言えそうです。


Reference

1  Enomoto M, Adachi H, Fukami A, et al. J Am Geriatr Soc. 2008;56(6): 994-998.

2 「加齢とDHEA」大中佳三,高柳涼一 2014年5月号 最新医学

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