マグネシウムセラピー
Magnesium Therapy ®
奇蹟のスーパー栄養素
Magnesium Therapy ®
奇蹟のスーパー栄養素
2025.01.24
目次
なぜ、大多数の医療従事者が実施するルーチンの検査プロファイルに血清マグネシウムの測定が含まれていないのでしょうか?
過去数十年の研究は、この検査の必要性を十分に裏付けていますが、多くの医師はこの必須ミネラル栄養素が健康と長寿に果たす役割についてほとんど知識がありません。
また、厚生労働省が公表している『日本人の食事摂取基準』の記述についても同様です。
一方、本書で紹介される研究の数々によれば、血清および細胞内マグネシウムレベルの定期的な監視は、これまでの想像以上に重要であることが示されています。
このように指摘する医師がいます。1
塩化マグネシウムは心臓病専門医に最適の薬です。
薬の性質を持つ栄養剤で、同種の薬には期待できない薬効性があるにも関わらず、医師はそれを日常的に無視しています。
さらに悪いことに、彼らはカルシウムチャンネル遮断薬やスタチン剤などの悪夢のような副作用物質を使用しています。
マグネシウムは安全で使いやすく、緊急時にすぐに使用できますが、その潜在能力は十分に活用されていません。
Dr. Sarah Myhill
ではなぜ大手製薬会社は、マグネシウムを活用しようとしないのでしょうか?
英国の自然療法医で自然療法医科大学の後援者兼臨床ディレクター、UK Medical Freedom Alliance のメディカルディレクターも務めるサラ・マイヒル(Sarah Myhill)医師は、マグネシウムが初期治療として使われない理由の一つに、無責任にも、患者に安全な量の80倍投与し死亡させたという古い研究が関係していると推測しています。2
マイヒル医師は、次のように述べています。
マグネシウムが心臓病に明らかに有益であることを示す研究は、これまで何度も行われてきました。
製薬会社が知りたがらないことが問題なのです。
マグネシウムは、製薬会社の深刻な競争相手です。
彼らは意図的に、マグネシウムに悪いイメージがつくような研究を始めました。
驚くことではありませんが、心疾患患者に処方されるスタチン薬を製造する製薬会社(メルク)によってこの研究は行われました。
心臓発作が起きてから最初の24時間、患者にマグネシウムが投与されました。
その研究は極端に高いマグネシウムを投与して行われたのです。
その研究で、患者はマグネシウム中毒のため死亡しました。
わたしがマグネシウムを治療で使用するときは、心臓発作のときに8mmolsのマグネシウムを投与しますが、マグネシウム中毒死が起きた時、24時間以上にわたって80mmols(10倍の量)を投与していたのです。
その結果、マグネシウムは危険だったという報告が出てしまったのです。
Dr. Carolyn Dean
またキャロリン・ディーン博士は〝マグネシウムは心臓病医にとって奇蹟の薬にほかならない〞と述べ、そしてさらに、次のように言及しています。
低マグネシウム濃度は糖尿病の前兆です。
しかし、それさえも認識されていません。
マグネシウム欠乏症であることを知らずに、その兆候を治療するために4つの薬を服用している患者、彼らは心臓病を患っており、薬をやめることを恐れています。
この半年間のシナリオでは、マグネシウム値は検査されていません。
賢い若者がマグネシウム検査を受けても、血中のマグネシウムは、体内のマグネシウムの1%でしかないため、実際の値を測ることはできません。
血流中のマグネシウム濃度は身体にとって極めて重要で、その量は強力なフィードバックの仕組みによって保護されており、身体は一定値に保とうとします。
体内の組織のマグネシウム濃度が深刻に低くても、多くの場合、一見正常に見えるのはこのためです。
そしてさらに…
…マグネシウムは健康保持・疾病予防をはじめ、あらゆる生命活動に不可欠である。
それにも関わらず、無視されてきたのは、一般栄養剤として販売したのでは利益が得られないためである。
マグネシウムは特許の対象にならないから、製薬会社がマグネシウム研究に取り組むことはない。
マグネシウムに広告費が割かれることはない。
これに対して、何億ドルもが処方薬の広告に費やされている。
栄養剤がメディアの注目を浴びることはない。
さらに事態を悪くしているのが、過去20年にわたり、大学への資金拠出の大部分が製薬業界によってなされていることである。
製薬業界の主たる投資対象は医薬の研究なのである。
科学的医業は医薬を優先していて、栄養剤への資金投入を考慮することはない。
医師もまた昔の研究を無視している。
何年か前には、医師もマグネシウムが心臓病に有望である可能性について聞いたかもしれないが、それ以降は新たな研究をまったく見聞きしないから、マグネシウムによる治療には成果が見られなかったのだろうと推測しているのである。
心臓専門医に尋ねたことがあります。
なぜ急性心不全の患者に使われる5種類の薬を使ってから、6番目がやっとマグネシウム投与なのでしょうか?
彼らはこう言います…「やっとマグネシウムにたどり着ついて、いつも効きます」と…。
マグネシウム薬は栄養剤であり、現代医療が使う処方薬、医薬品ではない。
医師たちは栄養について何も知らないため、とても不愉快な態度になる。
基本的な医療訓練には含まれていないからです。
医師はサプリメントを患者に与えません。
よくあることです。
医学部で習ったこともないので、医者は栄養補助食品を処方する気になれないようです。
6年から10年の医学部、研修医の間で学んでいなければ、存在していないと考えます。
栄養も栄養補助食品も学ばないまま、それらを遠ざけていってしまいます。
このようにディーン博士は、世界的な観点で医療業界が、栄養素であるマグネシウムの人体における重要性を提唱していないことに言及しています。
したがって、専門知識のない一般の人々が、マグネシウムに注目することもないわけです。
これを裏づけるように、産婦人科医でウィリアム・リトル産婦人科協会、米国ガン協会 (乳房特別委員会)、および米国ガン協会のウェスト・ブロワード・ユニットの理事を務めるジェイ・コーエン(Jay Steven Cohen)医師は、次のように述べています。
わたしは医学校ではマグネシウムについて学びませんでした。
ほとんどの医者は学ばないでしょう。
それから28年後に大変な方法でマグネシウムについて学びました。
1995年、わたしは不可解で痛みを伴う足への血流が異常に切断された状態を経験したのです。
こうした情勢において、世界的に、多くの人(80%以上)が「マグネシウム欠乏症」に陥っていると考えられており、社会に、予防可能な病気に悩む人が激増していったのです…。
はたして、マグネシウムの人体における重要性を認識している人は、どれ位いるのでしょうか?
おそらく国民の1%もいないのではないでしょうか。
わたしたちは、殊に健康においては、知っているのと知らないのでは〝生死を分ける決定的な違い〞であることを脳裏に焼きつける必要があります。
一般的によく知られている「マグネシウム」は、金属としての特性ではないでしょうか。
実用金属の中では最も軽く強度も兼ね備えたマグネシウムは、スマートフォンやタブレット端末、パソコンやカメラ、自動車から鉄道車両、航空機まであらゆる製品に使われています。
ご年配の方なら、昔は写真のフラッシュ撮影のストロボに、マグネシウムが使われていたことを記憶されていることと思います。
マグネシウムの元素記号は「Mg」で、漢字では金偏に美と書いて「鎂」となります。
マグネシウムは燃えると白く美しい閃光を放つからです。
この中国の「鎂」(マグネシウム)の漢字は「金=ミネラル」と「美=ビューティ」の記号が合わさったもので、中国の伝統治療者の間では「メイ」として知られ、予防医療と治療の両面で、その重要性は明確に認識されていました。
食品は常に最良の医薬品で、特に病気防止や悪化防止になるという教えに従い、中国の伝統的な食生活ではこの重要なミネラルが豊富に含まれているのです。
またマグネシウムの名称は、古代ギリシャのマグネシア地方で産出した「magnesia alba(マグネシアアルバ)」という物質に由来するとされています。
Albaはギリシャ語で「白い」という意味です。
1755年、スコットランド人の物理学者で化学者のジョゼフ・ブラック(Joseph Black)が、マグネシウムと石灰を分離してマグネシウムを発見したと記録されています。
たいていのミネラルがそうですが、マグネシウムという元素も自然界では他の元素とキレート3(結合)した形で存在し、塩化マグネシウムや炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどを主成分とする鉱石に多く含まれています。
太陽系第3惑星・地球は、おもに鉄、ケイ素、マグネシウムなどの酸化物からできています。
もっとも多いのが鉄で、地球の総重量の約35%を占めます。
マグネシウムは8番目に多い元素で、地殻の約2%、海水の1.14%を占めています。
ちなみに、カルシウムは地殻の3%を構成していますが、海水中にはわずか0.05%しか存在しません。
塩化マグネシウムや炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどが、必須ミネラルであるマグネシウムの供給源ですが、海水や植物(野菜・海藻・ナッツ類・種実類・豆類など)などもわたしたちの身近なマグネシウムの供給源となります。
硫酸マグネシウムは、今日では「エプソム塩(Epsom salt)」という名称で知られる瀉痢塩ですが、古代から下剤として用いられ、現在に至るまで使われつづけています。
古くから様々な病気の治療に使われてきたマグネシウムですが、現在では医薬品の他、サプリメント、農作物の苦土肥料、家畜の飼料など幅広い分野で重宝されています。
人体にとって主要栄養素が大事であることは確かですが、主要栄養素をさまざまな形で制御してその本領を発揮させているのは、「微量栄養素」と呼ばれるものたちです。
残念ながらこの情報(知識)は、ほとんど社会に伝わっていません。
なぜなら、現代栄養学の「専門家」のほとんどが主要栄養素だけに注目し、微量栄養素が及ぼす影響にまったくといっていいほどお墨付きを与えてこなかったからです。
彼らは〝微量栄養素は気の利いた存在だが、無くても別に困らない〞とさまざまな意味でそう解釈しているのでしょう。
これは大きな間違いです。
実際、人体は人智をはるかに超えた、超高度で複雑な仕組みで成り立っています。
微量栄養素は無くても問題ないような存在とは程遠い、重要な役割を果たしているのです。
生命維持に不可欠な栄養素は、「タンパク質」「脂質」「炭水化物」「ビタミン」「ミネラル」といわれ、中でもミネラルは、ヒトの身体を維持するのに必要な16種類の「必須ミネラル」と「非必須ミネラル」に分けられます。
必須ミネラルは〝不足すると欠乏症が発症し、補充すると症状が治る〞性質があり、マグネシウムはその必須ミネラルに分類されています。
さらに、人体のミネラル分の99%を占める必須ミネラルは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、リン、塩素、イオウ、マグネシウムといった「1日の必要摂取量が100㎎以上」の「主要(多量)ミネラル」7種類と、「1日の必要摂取量が100㎎未満」の「微量ミネラル」に分けられます。
微量ミネラルは、鉄、ヨウ素、亜鉛、銅、セレン、マンガン、コバルト、モリブデン、クロムの9種類です。
つまりマグネシウムは、ミネラルの中でも〝必須で主要なミネラル〞に分類されるほど重要な役割を担っているのです。
もちろん微量ミネラルだからといって、人体にはあまり重要でないかといえば、まったくそうではありません。
とくに亜鉛やセレン(セレニウム)、鉄などは重要な働きを担っています。
なかでもマグネシウムは、必要不可欠な栄養素として大切な働きをしています。
米国コロラド大学のジェリー・アイカワ(Dr. Jerry Aikawa)博士は、マグネシウムを「原始ミネラル(Ancient Mineral)」と呼び〝人間やすべての生物にとって、最も重要なミネラル〞だと言及しています。
体が栄養を吸収し利用するには、マグネシウムが必須なのです。
マグネシウムがなければわたしたちが毎日摂り入れる脂肪、タンパク質、炭水化物を体内で適切に使うことはできません。
実際のところ、十分なマグネシウムがないと体は適切に機能しません。
マグネシウムは、痛み止め、酵素、そしてミトコンドリア系を刺激する主要な薬剤で、特に重炭酸ナトリウム(重曹)と組み合わせて使用するとさらに効果的です。
身体が必要とする量のマグネシウムを摂り入れることで、より健康で幸せに長生きできることは間違いないでしょう。
マグネシウムには、いくつかのユニークな呼び名が存在します。
マグネシウムは、健康な成人の体内におよそ25gが存在します。
そのうち50〜60%が骨や歯の繊維に、約25%が筋肉に存在することから、マグネシウムは「骨や筋肉のミネラル」とも呼ばれています。
残りは他の組織や臓器の細胞内に存在し、血液中のマグネシウムは全体のわずか1%もありません。
DNAやRNAの合成反応、アミノ酸の活性化とタンパク質の合成、エネルギー代謝、正常な筋肉の動きや神経機能の維持、血糖や血圧のコントロール、心拍の維持、骨格系の発達など、重要な働きをするさまざまな酵素の活性をマグネシウムがサポートしているのです。
そのほかにも抗酸化物質の合成など、マグネシウムは酵素の補助因子とはいえ、生体の根幹をなすさまざまな代謝を制御する働きを実質的に支配しているといえるほど、ヒトやすべての生物にとって最も重要なミネラルで、ヒトの細胞では2番目に多い元素なのです。
体内には吸収した各種アミノ酸を貯めたような状態の「アミノ酸プール」というものがあり、酵素自体が不足することはほとんどありません。
しかし、その酵素を有効に働かせるためには補助因子が不可欠で、その代表ともいえるのがマグネシウムです。
抗酸化物質の代表ともいえる「非ヘム鉄」の吸収を向上させるあの「ビタミンC」ですら、マグネシウムのサポートがなければその効果を充分に発揮することができないのです。
マグネシウムは生命誕生のときに存在し、細胞の誕生や成長のあらゆる局面に関わっています。
繰り返しになりますが、マグネシウムが無ければ、わたしたちの体は機能せず、マグネシウムがなければ生命は存在できないのです。
マグネシウムは脳を含む体内のすべての細胞で必要であり、何百もの酵素、そしてそれらの酵素の細胞代謝における反応への働き、細胞代謝における反応、タンパク質の合成、炭水化物、脂肪の活用にとって重要なことから、サプリメントを検討する際に最も重要なミネラルの一つです。
マグネシウムは特定の解毒酵素の産生だけでなく、細胞の解毒作用に関連するエネルギー産生にも必要です。
マグネシウム欠乏は実質的に身体のほぼ全てのシステムに影響を及ぼすのです。
マグネシウムは、カリウムに次いで体内の細胞内で最も豊富な陽イオン(正に帯電したイオン)であり、体全体では4番目に豊富な陽イオンです。
体内のすべての代謝的に活性な細胞に高濃度で存在し、驚くべきことではありませんが、生命にとっても良好な健康にとっても必須です。
マグネシウムは体内の数百種類の重要な酵素の必須補因子であり、体内の既知の代謝機能の約80%に関与しています。4, 5
マグネシウムのような必須酵素補因子が濃度や利用可能性で大幅に減少すると、補因子濃度が低下している部位での全体的な酵素活性も著しく低下します。
マグネシウムはATP(体内のすべての細胞でエネルギーの供給と散布に関与する重要な分子)の代謝にとって重要であることがわかっています。
また、タンパク質、DNA、RNAの合成、脂肪酸の合成、体内でのビタミンDの活性ホルモン形態への変換にも必要です。6
マグネシウムはまた、体内の細胞内で最も重要で最も濃縮された抗酸化物質であるグルタチオンの生成にも重要な役割を果たします。7-10
細胞内で、マグネシウムはナトリウムとカルシウムのレベルを低く保ち、カリウムのレベルを高く保つように働きます。11
言うまでもなく、マグネシウムほど生命を維持し健康を促進するために重要な分子はありません。
例えば、ビタミンCも非常に重要ですが、ビタミンCの高度な欠乏に対しては、他の抗酸化物質の高用量が部分的に補償することができます。
しかし、マグネシウムが欠乏している場合には、部分的にでも補償できる代替物は存在しません。
マグネシウムだけがマグネシウム欠乏の影響を軽減することができます。
皮肉なことに、マグネシウムがいかに重要であっても「忘れられた電解質」と呼ばれることが多いのは、臨床医がその重要な役割を認識していないためです。12
マグネシウムは体内の細胞内で主に作用するため、正常な血清マグネシウムレベルであっても、体全体で大規模なマグネシウム欠乏が一般的です。
そして、ほとんどの場合、この「隠れた」欠乏は患者の生涯にわたって対処されないままです。
多くの医師は、「栄養」に関する知識を持ち合わせていないのです。
よってこの対処されないマグネシウム欠乏の状態は、多くの病気の原因となるだけでなく、すべての既知の病気を促進し、さらに悪化させます。
本書全体で詳しく議論されるように、マグネシウム欠乏は、この関係が具体的に研究されたほぼすべての病状と関連しています。
さらに、マグネシウムの貯蔵量が十分に回復すると、多くの関連病状が大幅に改善し、時には完全に消失することもあります。
マグネシウム欠乏によって引き起こされる、または悪化するいくつかの重要な状態には、以下のものが含まれます:
- 心血管疾患(冠動脈および末梢動脈硬化症、心不整脈およびQTc延長、高血圧、うっ血性心不全、脳卒中)
- メタボリックシンドローム
- 糖尿病
- 慢性疲労および線維筋痛症
- 腎疾患
- 骨粗鬆症および変形性関節症
- COPD(慢性閉塞性肺疾患:肺の生活習慣病で、気管支炎や肺気腫などの病気を総称したもの)および喘息
- 体内のどこにでも形成されるカルシウム含有結石
- 妊娠高血圧症候群および妊娠中毒症
- 偏頭痛および発作性疾患
- うつ病および不安障害
- 認知症、神経変性疾患、および発作性疾患
- 聴力損失
どのような人がマグネシウム欠乏症なのか、68の分類項目に伴う100件の要因を見ていただければ、マグネシウム欠乏症か否かの見分けが付けやすくなるでしょう。
もし、いくつもの項目に当てはまるようであれば、マグネシウムの摂取で、そのうちいくつの症状が改善されるかを調べてみるのもひとつの方法かもしれません。
マグネシウムは数多くの「酵素」をコントロールしていますが、ところで酵素とはいったい何なのでしょうか?
ここではちょっと寄り道をして、人体にとって重要な酵素について解説をしていきます。
栄養学ではタンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、水を7大栄養素と呼んでいますが8番目にファイトケミカル(植物に存在する化学物質)、そして、9番目の栄養素が「酵素」と考えられています。
酵素は、消化、吸収、代謝など、体の中のあらゆる反応になくてはならないものです。
体の中では、さまざまな化学反応が起こっています。
全ての生物の生化学反応を引き起こす、生命力のある「触媒」─ 化学反応の際に、それ自身は変化せず、他の物質の反応速度に影響する働きをする物質 ─として必須のタンパク質が酵素です。
ヒトを含む生物が、摂取した食べ物を消化・吸収・代謝したり、運搬したり、体の中で起こるほとんどの化学反応には、酵素がなくてはならないのです。
しかし酵素は、それぞれある特定の反応しか触媒することができません。
例えば、タンパク質を分解する酵素は、タンパク質を分解することしかできず、デンプンや脂質を分解することができません。
デンプンや脂質を分解するためには、また別の酵素が存在し、それぞれ、デンプンや脂質しか分解できないのです。
これを「酵素の特異性」と呼びます。
そのため、ヒトの体内には、約5000〜1万3000種類もの酵素があると考えられています。
ほとんどの酵素の主要な構成要素はタンパク質です。
そのため、他のタンパク質と同じように加熱により構造が変化して、酵素の機能を失ってしまいます。
もう一つの大きな特徴は、限られた環境条件の下でしか働かないことです。
多くの酵素はヒトや動物の体内で働くために、摂氏35度から40度の温度で最もよく働きます。
さらに、それぞれの酵素で、ある特定の範囲の㏗の条件の下でしか、酵素は働くことが出来ません。
ヒトの体液の㏗は7・35〜7・45ですから、多くの酵素は中性付近の㏗で最もよく働きます。
しかし、胃の中は胃酸により強い酸性であるため、胃で働くタンパク質を分解する酵素であるペプシンは、㏗2という非常に低い㏗の条件下で最も活性が高くなり、中性付近ではほとんど働きません。
ヒトの体内にある酵素は「体内酵素」、ヒトの身体以外の生物に存在する酵素を「体外酵素」と言います。
「体内酵素」の働きは「消化酵素」と「代謝酵素」の大きく2つに分けられます。
体の中で働く酵素の中で、大事なもののひとつが食べた食品を消化する酵素です。
「消化酵素」は食物に含まれる三大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂肪)を、補酵素の協力のもと腸壁から吸収できるように小さな分子まで切り分ける作業をします。
消化酵素は大きく分けると、デンプンを分解する酵素、タンパク質を分解する酵素、脂質を分解する酵素に分けられます。
デンプンをブドウ糖に分解する酵素はアミラーゼ、タンパク質をアミノ酸に分解する酵素はプロテアーゼ、脂肪を脂肪酸とグリセロールに分解する酵素はリパーゼと言います。
プロテアーゼの中にも、例えば、消化酵素のペプシン、トリプシン、キモトリプシンや、代謝酵素パパイヤに含まれているパパイン、パイナップルに含まれているブロメラインなど多くの種類があります。
「代謝酵素」は腸壁で吸収された栄養素からエネルギーをつくり出す反応、体内の有害物質を処理し尿などと一緒に排泄する反応の他、体の成長、免疫反応、体の調節機能など、わたしたちヒトの生命活動のありとあらゆる作業に関与します。
酵素は、体の中で起こるほぼすべての反応に関与していますから、体内でつくりだされる酵素の量が少なくなると、体の調子も悪くなってしまう可能性があります。
他のタンパク質と同様に、酵素は、体の中で遺伝子の情報に基づいて合成されていますが、歳を取るにつれて酵素を合成する力も衰えてきます。
そのため、高齢者は消化や代謝の力が弱くなってしまいます。
食品由来の酵素を摂取して消化を助けてもらうことについては、まだ議論の余地が残っているものの、食べたものを消化吸収するためには多くのエネルギーが必要であり、過剰な食品を消化しなければならない状況は、胃や腸などの消化器官に負担をかけることは事実です。
とくに高齢者は消化器官に負担をかけないためにも、少食・節食に気を付けた、「1日2食のマイナス腸活習慣」が、健康のためには大切なことなのです。
マグネシウムは正常な骨の構造において重要なミネラルであるため、マグネシウムと良好な治癒のサポートおよび促進との関係を調べた科学文献のほとんどは、一般的に骨折の治癒を助け、骨の成長を促進するマグネシウムの能力に焦点を当てています。13-16
しかし、骨に関係のない治癒に対するマグネシウムの効果を調べると、その効果は依然として一貫して非常に肯定的です。
細胞外から細胞内へのマグネシウムの移動を強力に促進するインスリンと同様に、マグネシウムの補給はそれ自体が明確な治癒剤です。
マグネシウムは体内で最も重要なカルシウムチャネル遮断薬として機能します。
また、より一般的なカルシウム拮抗薬であり、カルシウム代謝の調節薬でもあるようです。17-22
また、体内、特に細胞内の過剰なカルシウムはすべての病態生理の根源にあるため、マグネシウムはすべての病気を軽減する完璧な解毒剤であり続けています。
足の潰瘍のある糖尿病患者を対象としたランダム化二重盲検プラセボ対照試験では、毎日250 mgの酸化マグネシウムを経口補給しただけでも、潰瘍の大きさ、グルコース代謝、血漿総抗酸化能、C反応性タンパク質レベルの点で大きな効果が見られました。23
同じ用量の酸化マグネシウムをビタミンEとともに投与した同様の別の試験では、潰瘍の改善、抗酸化能、脂質レベル、C反応性タンパク質、グルコースコントロールに関してほぼ同じ結果が得られました。24
別のランダム化二重盲検プラセボ対照臨床試験では、外来乳房切除術の直前と手術中にマグネシウムを短時間注入すると、回復の質の質問票スコアが向上し、退院後の疼痛管理のための手術後の経口オピオイド投与量が大幅に減少しました。25
急性虚血性脳卒中患者は、硫酸マグネシウムを24時間注入すると、より早く回復しました。26
火傷を負ったウサギにマグネシウムを静脈内投与すると、火傷の面積、創傷の深さ、治癒時間、および創傷の大きさが減少することが示されました。 27
動物および細胞の研究でも、マグネシウムが良好な創傷治癒をサポートする能力があることが実証されています。28,29
別の動物研究では、創傷液中のマグネシウムの早期上昇(カルシウム濃度の低下とともに)が、健全な治癒を開始および維持するために必要な重要な細胞移動反応の活性化因子であることが示唆されています。30
これらすべての研究を総合すると、最終的に細胞内マグネシウム濃度を上昇させ、それによって細胞内酸化ストレスを低下させることができるマグネシウムのあらゆる形態は、臨床的に治癒にプラスの影響を与えることが論理的に示されています。
驚くことではありませんが、細胞内マグネシウム濃度、グルコース代謝、およびグルタチオンの間には一貫したつながりや関係があるようです。
これらはすべて、細胞内酸化ストレスの増加(IOSの増加)にプラスの影響を与える要因です。
インスリンは細胞内グルタチオン濃度を高め、細胞内酸化ストレスを低下させます。31
グルタチオン投与は細胞内グルタチオン濃度を高め、細胞内マグネシウム濃度も改善します。
体内への注入により赤血球内のマグネシウム濃度が上昇し、試験管内グルタチオン添加により細胞内マグネシウム濃度が大幅に上昇しました。32
これらのプラス効果はすべて、別の重要な抗酸化物質であるビタミン E がインスリンの作用を改善する能力によって直接裏付けられているようにも見えます。33
別の研究では、細胞内のグルタチオン状態の低下 (IOS の増加) によりインスリン効果 (感受性) は低下するが、静脈内注入による細胞内グルタチオン濃度の改善によりインスリン効果と総グルコース取り込みが大幅に増加すると結論付けられました。34
一般に、細胞内の IOS 増加状態は、直接介入により「サイクルを断ち切る」か、少なくとも酸化ストレスを軽減してそのサイクルを遅らせる (ビタミン C、ビタミン E、グルタチオン、マグネシウム投与など) ことができるまで、下り坂のプラスのフィードバック方式で悪化する傾向があります。
糖尿病と高血圧は、体型、炎症および酸化ストレスのレベル、インスリン抵抗性においてかなりの類似性があり、頻繁に併発する疾患であることが長い間観察されてきました。35
また、多くの糖尿病患者は細胞内マグネシウム濃度が非常に低いことも判明しています。36
細胞内マグネシウム濃度は高血圧患者で著しく減少しており、血圧の上昇は細胞内マグネシウム濃度のさらなる低下と関連しています。37
さらに、高血圧患者では細胞内マグネシウム濃度が低いほど、インスリン投与後の上昇も少なくなります。38
言い換えれば、インスリンが最適に機能するためには、存在するインスリンの量とは無関係に、細胞内マグネシウムに何らかのサポートが必要です。
インスリンがそもそも完全な生理学的効果を発揮するには、細胞質のイオン状態を可能な限り正常化する必要があります。
一方の病状がもう一方の病状の「原因」となるという議論は成り立つものの、これらの疾患に特徴的なインスリン感受性の低下(インスリン抵抗性の増加)に対処するために単にインスリンを多く投与するよりも、マグネシウム濃度を回復させる方が、基礎疾患を解決または安定させ、血圧と血糖値の両方を改善する上ではるかに効果的であるように思われます。
言い換えれば、少なくとも最初は、インスリン抵抗性を治療するには、単にインスリンを多く投与するのではなく、マグネシウムで治療する方が重要です。
『日本人の食事摂取基準』(2020年版)では、1日のマグネシウムの推奨量(RDA)を以下のように設定しています。
男 性
女 性
通常の食事による過剰障害は報告されていないため、一般的な耐容上限量は設定されていませんが、サプリメントなどの通常の食品以外からの摂取量を成人で1日に350㎎(小児の場合は体重1㎏あたり5㎎)と制限しています。
またアメリカの現行政策における、30歳以上の成人に対するマグネシウムの推奨摂取量は以下の通りです。
- 男性 1日420㎎
- 女性 1日320㎎
- 妊婦 1日360㎎
前述の通り、世界的に現代人の多くが、マグネシウムの慢性的な摂取不足に陥っています。
2019年の(日本国内)国民健康・栄養調査による1日の推定摂取量は、男性が261㎎、女性が235㎎となっており、男性の場合は約109㎎、女性は約55㎎のマグネシウムが不足しています。
しかし一部の医療専門家によると、これらのマグネシウムの量は健康問題を抱えている人々には不十分であるとされています。
米国の場合、例えば、栄養士や医師は、低血圧、生理痛、グルコース枯渇、その他の一般的な疾患を抱える人々に対して、500㎎以上のマグネシウムを推奨しています。
身体の必要に応じて、特定の個人や特定の問題を抱えている人々は不足しやすく、追加のサプリメントやマグネシウムの摂取が必要になる場合があります。
そのような個人や問題には、薬物やアルコールの摂取、ストレス、糖尿病、ガン治療薬であるシスプラチンや利尿剤などの特定の薬剤が含まれます。
マグネシウムは人間の生理学全体にわたって存在し、生命の基本的な構成要素です。
イオン形態で存在しており、これは体が即座に認識し、迅速に吸収する種類のミネラルを供給することを意味します。
マグネシウムイオン(Mg2+)は、体内ではナトリウムイオン(Na+),細胞内ではカリウムイオン(K+)に次いで二番目に多い陽イオンです。
※イオンは原子が電気を帯びた状態のことです。陽子と中性子を持った原子核と、その周りを飛び回る電子から原子は構成されています。陽子はプラスの電気を、電子はマイナスの電気を帯びています。原子核の周りを飛び回る電子は何かの刺激ですぐに原子から出ていったり、入ってきたりするのです。
通常ではプラスの陽子とマイナスの電子の数が釣り合っており、中性が保たれています。しかし、電子の出入りが行われると、陽子との数の釣り合いが取れなくなるため、原子がプラスかマイナスどちらかの電気に傾いてしまいます。どんなイオンになりやすいかは、それぞれの原子ごとに決まっているので、覚えておく必要があるのです。
マグネシウムは多くの形態で知られていますが、通常はサプリメントとして使用されます。
形態によって、供給方法や種類が異なる場合があります。
代表的な形態には以下のものが含まれます。
- マグネシウム水酸化物
- マグネシウム硫酸塩
- マグネシウム重炭酸塩
- マグネシウム酸化物
- マグネシウム塩化物
- マグネシウムリン酸塩
新しいマグネシウム補給方法として、経皮的マグネシウム(Transdermal absorption)があります。
これは手頃で、アクセスしやすく、とても便利です。
別名「局所的」とも呼ばれ、経口サプリメントが効果的でない場合にマグネシウムの摂取量を増やすのに特に役立ちます。
下痢、経口マグネシウムの耐性が低い、または他の腸の問題を抱えている人々には素晴らしい選択肢です。
経皮的マグネシウムの形態の例には、エプソムソルト(硫酸マグネシウム)、マグネシウムオイル、マグネシウム塩が含まれます。
マグネシウムオイルは、経皮的サプリメントの中でも最も効果的な形態です。
肌に直接塗布したり、お風呂や足湯に入れるなどの方法で経皮吸収します。
マグネシウム研究の第一人者の一人で、『Transdermal Magnesium Therapy』の著者、パストラル医療(病人やその家族の心のケアを専門にする)に従事するマーク・サーカス(Mark Sircus)博士は、この経皮的マグネシウム吸収が最も吸収率が高く、中でもマグネシウムオイルや塩化マグネシウムフレーク(お風呂・足湯)を用いるのが効果的だと推奨しています。
17年もの間、英国生態医学会の名誉幹事を務めた著名な自然療法医サラ・マイヒル(Sarah Myhill)博士は、長年にわたり病気の原因を研究し、食事、ビタミン、ミネラル、有毒なストレスの回避を通じて治療する活動をつづけています。
マイヒル博士は当初、経皮的マグネシウムの効能に懐疑的だったといいます。
人体で最大の器官である皮膚の役割は、有害物質の外部からの侵入を防ぐバリア機能だからです。
マイヒル博士は〝これほど微量で治療効果が得られるとは思えなかった〞と自著『持続可能な医療—21世紀の医療行為に関する内部告発』(日本語未翻訳)において述べています。39
しかし〝実際の臨床的効能は大きく、多くの患者が効能効果を実感している〞、さらにオウィディウス(Ovid 43 BC-AD17/18)の言葉を引用し、〝 結果は行為を正当化する(exitussctaprobat)〞と言及しています。
健康な限られた数の人が、完全に消化される完璧な食事で、体全体のマグネシウム濃度を正常に保つことは技術的には可能かもしれませんが、そのような状況は非常にまれであるため、事実上存在しないとみなすべきです。
多くの人、特に高齢者は、体のマグネシウム需要を増やす複数の病気や病状を抱えています。
さらに、多くの薬剤、特に利尿薬やプロトンポンプ阻害剤(例:プリロセックやネキシウム)は、マグネシウムの慢性的な消耗を引き起こす可能性があり、マグネシウム補給でこれを打ち消したり克服したりすることは非常に困難です。
その他の主要なマグネシウム低下剤には、アミノグリコシド系抗生物質、一部の抗ウイルス薬や抗真菌薬、化学療法、免疫抑制剤などがあります。
定期的にオーガニック食品を食べる余裕がない、または食べる気がしない人にとって、「通常の」非オーガニック食品から摂取されるマグネシウムの量は、現時点で推奨されている食事摂取基準(RDA)にさえ遠く及びません。40
そしてほとんどの人にとって、これらのRDAは、最適なマグネシウム状態を維持するために吸収/同化されるべき1日のマグネシウムの量を大幅に下回ります。
例えば、ビタミンCの1日所要量のRDAは、多くの人々にとってこの栄養素の摂取を最適化するために、およそ100倍以上に増やす必要があります。
非オーガニック肥料の使用の増加とさまざまな形態の食品加工は、そもそもほとんどの食品と食品源が適切なマグネシウム含有量を持つことを妨げています。
一部の専門家は、現代の食品加工によってマグネシウム含有量が80〜90%減少すると主張しています。
さらに、過去 60 年間で、非有機栽培の果物や野菜に含まれるマグネシウム含有量は 20~30% 減少したと推定されています。41
このような食品を過剰に摂取しても、体内の正常なマグネシウム状態を維持することはほとんど不可能です。
飲料水に含まれるマグネシウム含有量は、マグネシウム状態と一般的な健康に多大な影響を及ぼす可能性があります。
飲料水はマグネシウム補給に完全に代わるものではありません。
しかし、飲料水に含まれるマグネシウム含有量は、体内のマグネシウム濃度を大幅に高め、健康に大きくプラスの影響を与えるようです。42,43
10 件の研究を対象とした大規模なメタ分析では、マグネシウム濃度の高い飲料水を摂取した場合、冠状動脈性心疾患による死亡リスクが大幅に低下するという結論が出ました。44
飲料水中のマグネシウム濃度が高いと、卵巣がんによる死亡リスクや高血圧による死亡リスクも低下することが示されています。45,46
飲料水中のマグネシウム濃度が高いことによる影響について、同様に構築された研究が、調査対象の他の疾患や状態に好影響を与えないと考える十分な理由はありません。
そうは言っても、ごく少数の例外を除き、ほとんどの人はマグネシウムを補給する必要があります。
References & Notes
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2 Why isn’t magnesium routinely used in heart disease? http://www.drmyhill.co.uk/article.cfm?id=151
After publication of the ISIS 4 trial results, many criticisms came forth identifying major flaws in the trials design in addition to the hazardous dosages of magnesium given.
Damien Downing BBBS, published a scathing editorial in the BMJ which states ” there are several clear methodological flaws in the ISIS-4 protocol which call into question both its finding on magnesium, and the more general conclusion that has been drawn concerning mega-trials.
The implications of these shortcomings are evidently serious for AMI sufferers, but also therefore for the progress of medical science at large.
They also inescapably raise the question of whether ISIS-4 is an instance of misreporting that amounts to research misconduct.”
“For 40 years now, researchers have been claiming that parenteral magnesium administration may have a beneficial effect on mortality and morbidity in acute myocardial infarction (AMI) |1, 2]. For about the same time, an association has been apparent between magnesium deficiency and prevalence of ischaemic heart disease 13, 4]. By 1992 several small controlled trials had shown a positive result for magnesium therapy in AMI 15-12], and a meta-analysis concluded that it reduced short-term mortality more than any other agent [15]. The same year, the LIMIT-2 study confirmed this with a 24 percent reduction in mortality in the first 28 days (171 (and 21 percent in the longer term [18)).
Then, in 1995, the very large-scale ISIS-4 study appeared, reporting no benefit from magnesium, and indeed a slight detriment [201. Very quickly, this study was used to support the argument that magnesium offered no benefit in AMI [21] and, further, that meta-analysis is intrinsically flawed, and only mega- trials will lead us to the truth (22).”
The principal methodological criticisms are that the administration of magnesium in this ISIS 4 trial was: too much, too late, too quick, too uncontrolled.
No rationale was ever given for the high doses of magnesium used in the trial, high doses previously known to cause toxic adverse effects.
Magnesium protects against many of the complications that can occur in acute MI, but it is well established that, to be effective, administration should begin as soon as possible after the onset of symptoms.
This becomes particularly important when thrombolysis is performed, because successful thrombolysis re-establishes blood-flow to damaged myocardium, and the consequent reperfusion injury can itself be harmful.
Magnesium protects against this, but only if it is given early enough.
“Study treatment was generally to be started immediately after the early lytic phase (i.e. the first hour or so) of any fibrinolytic regimen”, it further seems clear that in respect of magnesium administration the protocol was violated in over 50 percent of ISIS- 4 subjects.
By limiting the amount of time magnesium would be administered to a 24 hour maximum, no chance was given to show that magnesium would reduce mortality.
In previous studies, giving magnesium for 36-72 hours showed decreased mortality, with shorter administration times resulting in higher mortality rates.
In conclusion Mr. Downing explains that, “Every major study these days involves a press release announcing the results.
These are the scientific equivalent of the work of ‘spin doctors’ in government. A further cause for concern regarding ISIS-4 is the way in which the results were released, in November 1993, in the form of a press release embargoed until the first day of the American Heart Association meeting in Atlanta, at which the preliminary results were presented to the meeting. At this time, according to the final paper (which appeared somewhat later, in March 1995), it was only 9 weeks since randomization had ended, and only 81 percent of follow-up data was available for analysis.
Already though, the tone of the press release makes it clear how the authors wished their report to be viewed: Dr. Rory Collins, the ISIS- 4 coordinator, said These results will disappoint those who had trusted the positive claims from previous small trials of magnesium and nitrates.”
“In an editorial in 1991 we discussed the issue of “Tabloid Science’: the public, bombarded with health stories alongside politics, sport and the rest of the news, have no opportunity to acquire an overview of the research evidence; each story is displaced from memory by the next, or the one after that, and perception of the truth is ephemeral, immediate and partial, and often trivialized”.
In this context, the combination of the ISIS-4 report and the way it was presented to the world looks like a deliberate and so far very successful strategy. Those who had trusted the previous studies were indeed disappointed, though not necessarily in the way meant by Dr Collins, and the impact on clinical care has been substantial. If they are not deliberate, then the multiple anomalies in the design and execution of ISIS- 4, whose effects all accumulate towards an underestimate of the usefulness of magnesium, must indicate starting ignorance and/or negligence on the part of the ISIS- 4 authors. Either this was bungling or it was research misconduct.”
For a detailed analysis see “Is ISIS 4 research misconduct?” Journal of Nutritional and Environmental Medicine 1999 9, 5-13; http://www.mgwater.com/isis4ed.shtml
3 キレート:化学においてキレート (chelate) とは、複数の配位座を持つ配位子(多座配位子)による金属イオンへの結合(配位)をいいます。このようにしてできている錯体をキレート錯体と呼びます。キレート錯体は配位子が複数の配位座を持っているために、配位している物質から分離しにくい。これをキレート効果といいます。分子の立体構造によって生じた隙間に金属を挟む姿から、ギリシャ語の「蟹のハサミ」(chele)に由来しています。
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