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多数派は、いつだって間違っている Vol.2

2024.07.12

前回のVol.1につづいて、今回は『多数派は、いつだって間違っている』の Vol.2ですが、前回のおさらいから始めたいと思います。

 

世界のほとんどの人が「同じ道を辿って」亡くなっている

 

現代の標準医学には、数え切れないくらいの病名がありますが、世界中のほとんどの人が「同じ道を辿って」亡くなっています。

すなわち「心血管疾患(心不全)」「脳血管疾患(脳卒中)」「ガン(悪性新生物腫瘍)」で、3大疾病と呼ばれています。

WHO(世界保健機関)によると、世界の年間総死亡約5400万人のうち、循環器疾患(心血管疾患;心筋梗塞、脳血管疾患;脳梗塞、脳血栓、脳出血など)が1670万人、感染症1350万人、悪性新生物(ガン)700万人、不慮の事故死590万人となっており、3大疾病が原因で死亡した人の割合は43.9%です。

また死亡総数から、感染症と不慮の事故を除く3大疾病の割合は68.5%となり、病気という意味では、ほぼ7割の人が、たった3つの道を辿って亡くなっていることになります。[6]

循環器疾患の心血管疾患と脳血管疾患は、心臓と脳ということで、別々に感じるかもしれませんが、どちらも「血管」の病気です。

ということは、病気で亡くなった人に占める「血管疾患」の割合は48.3%で、ほぼ半数の人が血管に問題を抱えていたことになります。

驚くことに現代医学では、これらの疾患が発症する原因は不明とされています。

しかし〝自然界に、原因のない結果は存在しない〞わけですから、病気を引き起こす原因は必ず存在します。

これだけ多くの人が、同じ道を辿ってなくなっているということは、〝世界に共通する原因〞があり、それは〝どの先進国でも日常的に、繰り返し起こっている事象〞であると考えるのが合理的です。

 

老化や病気の原因とは何か?

 

健康医学を実践する自然療法医やバイオハックの学者の間では、病気の原因は一つだと考えられています。

つまりそれが「アシドーシス(Acidosis)=酸化ストレス・炎症体質」です。

日本でもっとも普及した健康法である、西医学健康法も同様に〝体内の酸とアルカリの平衡(中和)を保つ〞ことが健康の条件として重要視されています。

肉食などの動物性タンパク質やファストフードなどの高脂肪・高タンパク質食品に偏った食生活をつづけると、カロリーの摂り過ぎとあいまって、「スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)」や「グルタチオンペルオキシターゼ(GPO)」「カタラーゼ」といった抗酸化酵素の活性に必要不可欠な、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、セレン(セレニウム)などのミネラル元素の不足を引き起こします。

その結果、活性酸素(フリーラジカル)の発生が抗酸化作用より常に優位な状態、いわゆる「酸化ストレス」状態に陥るのです。

そして酸化すればするほど、酸素も減っていきます。

つまり、体内が「酸化」することで、人によって様々な病態が発現すると考えられているのです。

 

 

さて、カルシウムは従来の主流医学や栄養学を支持している人たちが、最も積極的に摂取するように促している栄養素です。

テレビなどでも〝現代人のカルシウム不足〞を主張する健康食品のCMを目にしますが、これには注意が必要です。

カルシウムが健康に不可欠な栄養素であることに間違いはありませんが、隠れた危険性を抱えており、それを知らないで過剰摂取すると、わたしたちが考えるよりも、ずっと早く人生の終幕を迎えることになる可能性があるからです。

どうしてなのでしょうか?

人間の細胞のエネルギーの発電所となる部分は、細胞内の小器官ミトコンドリアです。

ミトコンドリアは、細胞(生体)が使うエネルギーを生み出しています。

わたしたちが「エネルギー」と呼ぶものは、細胞呼吸の酸化的現象に由来しています。

これは、ミトコンドリアを通して行われます。

Mitochondrion. cross-section and structure mitochondrion organelle.

 

しかし、細胞がカルシウムに比べて、マグネシウムが少ないと問題が生じます。

細胞の「エネルギー通貨」であるアデノシン三リン酸は、マグネシウムに依存しているからです。

あらゆる体内の動き(運動)は、電気伝導で生まれています。

体内電流の伝導体がカルシウムで、細胞中のカルシウム濃度を適正に保っているのがマグネシウムです。

しかし、役目を終えて細胞内で不要となったカルシウムは、速やかに排出されなければなりません。

これは、細胞膜のカルシウム排出も、マグネシウムに依存していることが、明らかであることを意味しています。

充分な「生物学的に利用可能」なマグネシウムがなければ、細胞のカルシウム排出は速度を落とします。

低レベルのマグネシウム量は、エネルギーの産生を抑制し、低レベルのエネルギーはカルシウム排出を抑制します。

その結果、細胞の動力源であるミトコンドリアが「石灰化」してしまうのです。

このようにして、悪循環は確立されます。

つまり、人体が燃料切れを起こすわけですが、エネルギーが生み出されなければ、運動も思考も、そして生命もありません。

これがつまり「老化」や「病気」のはじまりです。

 

Magnesium is a chemical element with the symbol Mg and atomic number 12. The symbol Mg with atomic data and natural food sources of magnesium. Food rich in magnesium: avocado, nuts, broccoli, banana..

 

石灰化の結果、狭心症や高血圧、不整脈、喘息、頭痛、ガン、さらには心臓発作まで様々な病気が引き起こされると考えられているのです。

また、「アポトーシス」という、プログラムされた細胞死の反応を促進する働きがあるとの学説もあります。

マグネシウムは、ミトコンドリアの遊離基損傷(フリーラジカル)に対する酸化防止剤として作用します。

ですからマグネシウムは「アンチエイジング・ミネラル」とも呼ばれるわけです。

これで、何故カルシウムの過剰摂取が危険なのか、その理由もご理解いただけたと思います。

研究では、世界的にみて、多くの人がマグネシウム欠乏症であることが報告されています。

日本人も、例外ではありません。

 

World Health Organization, WHO

死亡原因の共通因子とは?

 

では全世界で、日常的に、人体を酸化させている要因とは何なのでしょうか?

世界保健機関(WHO)の一機関である国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer: IARC)が発表した「発ガン性分類」によれば、加工肉は「Group 1」に分類されています。

「Group 1」の意味するところは、加工肉に発ガン性作用(特に大腸ガンと胃ガン)の存在を示す明確なエビデンス(科学的根拠)があることを意味しています。

同様に、赤身肉も「おそらく発ガン性がある」ことを意味する「Group 2A」に分類。

1日あたりの赤身肉の摂取量が100g増えるごとに、結腸ガンを発症するリスクが17%ずつ増加すると推定されています。

加工肉の摂取に伴うリスクはさらに大きく、加工肉の摂取量が1日あたり50g増えるごとに、結腸ガンの発症リスクが18%ずつ増加すると報告されています。

 

Crazy hungry man eating mix grill meat. 

 

食べ過ぎなどで、未消化のまま大腸に送り込まれた肉類などの動物性タンパク質は、腸内の悪玉菌によって分解され、腐敗発酵を引き起こします。

この腸内腐敗現象を医学用語で「腸内異常醗酵」といいます。

弊社では、多くの人々が「同じ道を辿って亡くなっている」その根本原因が〝便秘による「腸内腐敗・酸性腐敗便」がつくり出すインドール、フェノール、メルカプタン、アンモニア、硫化水素、そして猛毒のアミン類といった「有害物質」である可能性が高いと考えています。

肉類は、もともと酸性度の高い食べ物ですが、体内では、腐敗によって発生したこれらの有害物質を解毒しようとして、大量の活性酸素が放出され、酸化ストレスや炎症を引き起こすのです。

そしてこれらの有害物質は、便やオナラの悪臭・腐敗臭の主成分でもあり、酸化ストレス・炎症体質を引き起こすだけでなく、体内のさまざまな器官に傷害をおよぼしていると考えられます。

欧米はもとより肉食ですが、戦後、草食人種だった日本人の肉食は増えつづけています。

 

Red blood vessel. Vein under the microscope.

有害な腐敗産物(毒素)は、全身を循環する

 

腸内の腐敗によって発生した、悪臭を放つ有害な腐敗産物(細菌毒素)は、血液に混じって全身を循環します。

そしてこの状態が長くつづくと、細胞を障害し、人体を害するさまざまな不調や病気、老化、くさい体臭や息(呼気)の根本原因となるのです。

過去から今日に至るまで、世界中の著名な研究者らが警鐘を鳴らし続けてきました。

ところが、あまりに多くの人がこの事実を知らずに、危険な状態を放置したまま生活しています。

動物性タンパク質の過剰摂取による影響は、炎症反応の悪化という検証と、潰瘍性大腸炎の再発率が高いという疫学(えきがく)調査が一致します。

これは、潰瘍性大腸炎の発症には、硫化水素が関与している疑いが強く、動物性タンパク質は、腸内細菌によって、心疾患の発症リスクをも増大させている可能性があります。

 

 

赤身肉や卵、チーズなどの乳製品に豊富に含まれる「コリン」や「L-カルニチン」は、腸内細菌によって代謝(分解)され、最終的にトリメチルアミン-N-オキシド(Trimethylamine N-oxide: TMAO)となり、心血管系疾患の発症リスクを20%増加させることが知られています。

また、動物性タンパク質の摂り過ぎが、炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease: IBD)の発症と進行に深く関わっており、乳タンパク質である「カゼイン」が大腸炎を悪化させるとの研究結果も報告されています。

何世代にもわたって欧米型の食事を摂取することで、特定の腸内細菌叢と細菌系統が絶滅してしまうのです。

自分自身の長期的な健康状態だけではなく、自分の子どもの免疫系機能や脳の発育・発達に対しても深刻な有害作用をもたらす可能性があることを憶えておいてください。

 

X-ray of abdomen with contrast

 

ご存知でしょうか?

輸入肉の大半は、工業型の畜産場(ファクトリーファーミング)で飼育されています。

不自然なほど過密な生活環境、質の悪い飼料(遺伝子組み換えのトウモロコシ)、および広く使用されている抗生物質やホルモン剤(成長促進や感染予防のために用いられる)は、肉類、牛乳および卵の品質に多大な影響を及ぼしています。

大変なことに、それを消費する何十億人の人たちは、そのことに気がついていません。

 

ドキュメンタリー映画『フードインク』

 

さらに、あなたは「お皿に載った化学合成物質」、ジャンクフードなどの加工食品の集中攻撃にも晒(さら)されていませんか?

認可されている食品添加物を英語で「Food additive(フードアディティブ)」と言いますが、イギリスでは31種類であるのに対して、日本には1500種類以上もの添加物が存在します。

また、英語圏には「Ultra-processed food(ウルトラプロセスドフーズ)(超加工食品)」と呼ばれる、添加物が多く含まれた食品を危険視する言葉がありますが、日本語には同様の単語が存在しません。

この超加工食品の典型例が、何百種類もの添加物が含まれるカップラーメンやスナック菓子、レトルト食品、コンビニ弁当、ファストフードなどの工業食品です。

 

Diet for kids. sad and unhappy child Child reaches donuts. Tasty food for kids. Kid is looking on doughnut. junk food addiction.

 

2019年イギリスの権威ある医学雑誌『ランセット(The Lancet)』で、〝全世界の死亡者の死因の2割は、単なる不健康な食事である〞という驚くべき研究結果が報告されました。

望めばいつでも食べ物が手に入る今日、飢餓よりも「肥満」に苦しむ人がはるかに多く、大半の人が同じ道を辿って亡くなっています。

実は、喫煙や事故あるいは環境要因によるものよりも、食べ物や食べ方、そして腸内の腐敗が原因で病気を発症し、多くの人が亡くなっているのです。

工業化が進んだ今日、わたしたちは「環境ホルモン」と呼ばれる内分泌撹乱物質を知らない間に体内に取り込んでいます。

例えば、ヒトがダイオキシンおよびダイオキシン様化合物(工業生産によって生じる汚染物質および副産物)に曝露(ばくろ)されるのは、ほとんどの場合(95%以上)、肉類、卵、乳製品および脂肪分の多い魚類を摂取したときです。

ダイオキシンは脂溶性であるため、動物が汚染された飼料や汚染された土地の草を食べると、その動物の組織、特に脂肪を多く含む組織にダイオキシンが蓄積されます。

好んで食べる肉の霜降りや魚のトロの部分に、大量の毒物が蓄積しているわけです。

 

 

ダイオキシン類(ダイオキシン、ダイオキシン様化合物)には、発ガン性があることが指摘されています。

これらは毒性の強い化合物で、免疫系機能に対してダメージを与えたり、内分泌系の働きを妨げたり、さらには生殖および発育・発達に関する問題を生じさせたりします。

前述の通り、肉類や卵、乳製品などの動物性タンパク質は、大腸に棲む膨大な数の微生物(細菌)によって分解(腐敗)され、有害物質をつくり出します。

この大腸内に溜まった有害物質や腐敗酸性便は、速やかに排泄されなければなりません。

大腸内に有害物質や腐敗した便が、長く留まるほど危険性が増していきます。

大腸は有害物質を再吸収して、血流にのって全身を循環することで、病気がつくられていくのです。

 

Ilya Ilyich Mechnikov was a zoologist from the Russian Empire of Moldavian noble ancestry best known for his pioneering research in immunology (study of immune systems) and thanatology (study of death). He and Paul Ehrlich were jointly awarded the 1908 Nobel Prize in Physiology or Medicine “in recognition of their work on immunity”.

 

万病は腸にはじまる

 

現代医学では、便秘は、一般的に「ありふれた日常」のように扱われています。

しかし先進的な研究者や臨床医の間では、そうした「常識」が現代医学の死角や盲点となっていると指摘されているのです。

ロシア出身の微生物・生物学者でフランス・パスツール研究所(Institut Pasteur)の主任研究員を務め、1908年に『免疫の食細胞説を支持する研究』によってノーベル生理学・医学賞を受賞したイリヤ・メチニコフ(Ilya Ilyich Mechnikov)博士は、次のように断言しています。

 

腐敗便が人畜の急死と短命の主因であり、人間(動物)のほとんどの病気および死は腐敗便によって起こる。

 

このような研究報告は、メチニコフだけに限りません。

ヒポクラテスから今日に至るまで、医学の論文を書いた著名の士は、すべて大腸内における便の異常堆積(宿便)を防止することが、将来の疾病に対する予防策として、また既存の疾病の治療策として重要であることを主張しています。

マグネシウムは、優れた瀉下薬(下剤)としても働きます。

マグネシウムの補給以前に、最優先すべきマグネシウムセラピー(療法)が「解毒(デトックス)」なのです。

 

DETOX

 

つまり「アシドーシス(Acidosis)=酸化ストレス・炎症体質」を引き起こさないよう「予防」することなのです。

生物の健康を根底から支えているのが、毎日の排泄(デトックス)です。

あなたは、スムーズな排泄ができていますか?

少なくとも「食べた回数だけ」排泄があるのが、生物として健康的な生理現象です。

以下のどれか一つでも該当すれば、便秘といっていいでしょう。

 

  1. 食べた回数以上の排便がない
  2. 便が硬い
  3. 排便するのに息む(力む)必要がある
  4. 排泄に2分以上の時間がかかる
  5. 便の色が濃い
  6. 便やオナラに悪臭・腐敗臭がある

 

多くの人が「バナナ状の便」が理想的だと信じていますが、これを支持する科学的根拠はありません。

 

 

むしろ、バナナ状ということは、硬便やコロコロ便の一歩手前で、大腸にかなりの水分が抜き取られ、腐敗が進んだ状態といえます。

有害物質を含んだ便をバナナ状になるまで長い時間、大腸に留めておくメリットは何もありません。

軟便や水様便でも、悪臭・腐敗臭の無い、黄色か黄色がかった黄褐色のフレッシュな便が健康的な便です。

弊社では、欧米のそして日本人のほとんどの人が「便秘症」に、陥っていると推測しています。

つまり、生活習慣病の根底に潜む原因の多くが、不健康な食事 → マグネシウム欠乏 → 運動不足 → 便秘 → 酸性腐敗便 → 有害物質の産生 → 血流による全身循環 → 酸化ストレス・炎症体質 → ミトコンドリアの石灰化 → 老化や病気の発症、という悪循環による可能性が高いと考えられます。

 

 

排泄という生理現象は、体内に溜まった有害物質を排出するデトックスの最終段階です。

有害な物が入ってきても、どんどん排出(デトックス)して、不健康のサイクルを断ち切る。

そういう生活習慣(ライフスタイル)の形成が肝要です。

 

Young adult woman holding card with word DETOX. 

「医療システム」では脳と身体を最適化できない

 

スタンフォード大学メディカルスクールで、超人気講義を受けもっていたバイオハックの専門家であるモリー・マルーフ博士は、現代の医療システムを次のように評しています。[41]

 

健康でいることの最大の動機のひとつは、シンプルに「医療システム」を回避できることかもしれません。

医療システムはいわば、病気で儲ける産業複合体です。

今日の医療システムは、病気や障害や死をコード化するように設計されており、慢性疾患からの回復を促すためではなく、治療を管理するためのサービス料を患者に請求しています。

医療には多額の費用がかかりますが、患者にも主治医にも自己決定権を与えていません。

いったん開業すれば、医師は好むと好まざるとにかかわらず保険会社の下請けになります。

健康や元気を増進する方法で、医療を行うインセンティブは働きません。

現行の医療システムは栄養やライフスタイル医療(ライフスタイル・メディスン)について教えないため、今日の医師の大半がこうした方法で健康にアプローチする能力を備えていません。

さらに、現行の医療システムは、医師に対して他者の世話をするために、自らの生活の大部分と自分の健康を犠牲にすることを求める軍隊に近い官僚的体制を基盤としています。

担当する患者たちの疾病治療負担が大きいため、ほとんどの医師が処理能力の限界に近い状態で業務にあたっており、燃え尽き症候群が蔓延しています。

医師の自殺率は、あらゆる職業の中でもトップクラスです。[40]

エネルギーの消耗がエネルギー容量を上回り、医師たちは疲弊しています。

わたしたちの経済を社会の病に依存させておくなど(米国の医療費の対GDP比は18%)、まったくどうかしています。

健全な社会は、健康に立脚した経済活動であるべきなのです。

※日本の人口1人当たりの医療費は35万8800円(同5.3%増)で過去最高を記録しています。

国民医療費の国内総生産(GDP)に対する比率は8.18%で初めて8%を超えました。

 

あなたは、時代遅れで効果のないシステムの中で働く、過労の医師に本当に頼りたいと思うでしょうか。

そうした医師が実際に必要になるときもありますが、バイオハックとエネルギー容量やレジリエンス(たおやかさ)を高めるライフスタイルを実践することによって、医療システムに頼らざるを得ない未来を自分の手で大きく変えられる—かもしれません(Getting to maybe)。

 

マイナス腸活・7つの習慣

 

文末の図は、マイナス腸活・7つの習慣のタイムテーブルの例ですが、人それぞれに働き方は異なります。

是非、自分なりに調整してみてください。それぞれの行動を起こす合図を、「時間」にすると習慣化しやすくなります。時間が来たら、自動的に行動を起こすその日が来るまで、繰り返し行ってください。

 

⑴大腸のおそうじ(解毒・デトックス)=マグネシウムセラピーの第一法則

  ※本書のスピンアウト版『大自然の智慧 マグネシウムセラピー』を参照ください

  • 腸内腐敗の予防と改善、有害物質の排出
  • 腸内マイクロバイオームの活性化と免疫力の向上

 

⑵ 1日2食(16時間・間欠断食)

  • 内臓の休息による機能の回復
  • オートファジー、ケトーシスへ誘導
  • 細胞の再生、エネルギーの回生
  • ダイエット(健康体型の維持)
  • 有害物質のデトックスを促進

 

⑶ マグネシウの補給=マグネシウムセラピーの第二法則

  • マグネシウムの経皮・経口摂取

 

⑷ 植物性食品主体の食事

  • 美と健康の土台となる、正しい栄養の摂取

 

⑸ マイナス腸活フィットネス(休日・休憩時)

  • オートファジーの活性化
  • ストレスの発散・脳の若返りと活性化
  • ダイエットの促進

 

⑹ よく笑い、いつもニコニコご機嫌さん

  • 良好な人間関係の構築によるストレスの低減、免疫力の向上
  • ユーモアは、発想の柔軟性を引き出す

 

⑺ 就寝前のリラックスと快眠

  • ストレスの解消、免疫力の向上
  • 脳の若返りと活性化
  • 体力の回復

 

 

人の心身は、科学を超えた芸術作品です。

あなたは、あなたであり、他の誰でもない固有の美しさを形作っています。

しかし、その美しさを保つためには、必ず念頭に置かなければならないことが3つだけあります。

以下のことを憶えておいてください。

 

⑴ 食べた物と排泄で、あなたの心身は作られます

  • あなたの人生の土台です
  • 正しい食習慣と、スムーズな排泄の循環が大切です

 

⑵ 読んで、観て、聞いた言葉で、あなたの意識は作られます

  • 真実を探究してください
  • ネガティヴな言葉から遠ざかりましょう
  • 潜在意識に繰り返し伝えてください

 

⑶ 行動によって、あなたの未来は変えられます

  • 行動する以外に、未来をより良くする方法はありません
  • その行動はいずれ習慣になり、人生を大きく変化させます

 

健康寿命とは、病気や障害を抱えずに生活できる人生の期間を指します。

この期間中は、生き生きと活動的で積極的に社会と関わり、認知能力も高い状態にあります。

健康寿命の鍵を握るのは、エネルギー産生です。

細胞内でつくられるエネルギー量が多いほど、身体がうまく機能し、より長く健康を維持できます。

しかし、多くの人は「死なないこと」にばかり注目する傾向があります。

そのため、ゆっくりと弱り衰えていく過程を受け入れながら、薬や手術でただひたすら生きる時間を延ばそうとしてしまいます。

健康寿命を延ばせば、病気とは無縁の活動的で活力に満ちた生活を送れる年数を増やすことができます。

つまり、できるだけ長く自分の生活の質(Quality of Life)を維持することができる、ということです。

これこそが、誰もが本当に望んでいることではないでしょうか?

最も長寿な人々(110歳を超えて生きるスーパーセンテナリアン)であっても、健康データを調べると、最終的には普通の人がかかる慢性疾患を発症していることが明らかです。

しかし、普通の人たちとは決定的に違う点もあります。

最も長寿な人々が病気になるのは、人生の最後の数年だけ、場合によっては最後の数カ月もしくは数週間のみという点です。

つまり、健康寿命が非常に長いのです。

 

 

十五世紀半ば、ヨーロッパ人がアメリカ大陸を発見する前の数十年間、人々は世界の終末が近いと信じていた。

終末論的な世界観が広がっていたのだ。

当時の権威ある世界の歴史書『ニュルンベルク・クロニクル』には、せまり来る終末の兆候や前触れを読者が記入するための白紙のページがあった。

もちろん、世界の終末は近づいてなどいなかった。

黄金の国インドもなかった。

そして、コロンブスが地球球体説を信じて海にこぎ出したとき、すべてが変化した。

想像のつかない未来が、形をもちはじめたのだ。

歴史から何かを学べるとすれば、それは、どんなに頑強な世界でも、ほんとうに変わるということだ。

変化 — 驚きに満ちた、時には革命的な変化 — は、ほんとうに起こる。

ときとして世界はほんとうにひっくり返る。

そして、夢のまた夢だった未来が過去になる。

 

タンポポは風にまかせて綿毛を飛ばし、思いがけない場所で花を咲かせる。

あなたなの小さな行動が、静かな一歩が、世界を大きく変える — かもしれない(Getting to maybe)。

 

“GETTING TO MAYBE: HOW THE WORLD IS CHANGED” by Frances Westley, Brenda Zimmerman, Michael Quinn Patton & Eric Young

 

 

本稿は主に、拙著『Unshakeable Life “揺るぎない人生”』や『大自然の智慧 マグネシウムセラピー』から抜粋、要約したものです。

書籍は無償で、ご提供しておりますので、より詳しくお知りになりたいという方は、下記のURLからご請求ください。

https://minus-chokaz.jp/request/form.php

 

 


 

Notes

  1. 国立社会保障・人口問題研究所「社会保障費用統計」2017年度
  2. 内閣府「選択する未来—人口推計から見えてくる未来像」平成26(2014)年11月
  3. 内閣府経済社会総合研究所 鈴木亘、増島稔、白石浩介、森重彰浩(ESRI Discussion Paper Series No.281)「社会保障を通じた世代別の受益と負担」2012年
  4. 出典:「横山徹爾:はじめて学ぶやさしい疫学(日本疫学会監修), 改訂第2版, p71-80, 2010, 南江堂」より
  5. “Trick or Treatment? : Alternative Medicine on Trial” by Simon Singh & Edzard Ernst
  6. The World Health Report 1998: Life in the 21st century, WHO

Other Notes

  1. Muegge. B. D., et al. Diet drives convergence in gut microbiome functions across mammalian phylogeny and within humans. Science. 332, 970-974 (2011)
  2. Norat. T., et al. Meat. fish. and colorectal cancer risk: the European Prospective Investigation into cancer and nutrition. Journal of the National Cancer Institute, 97. 906-916 (2005)
  3. Sandhu. M. S., White. I. R. & McPherson. K Systematic review of the prospective cohort studies on meat consumption and colorectal cancer risk: a meta-analytical approach. Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention. 10. 439-446(2001)
  4. Chan. D. S., et al. Red and processed meat and colorectal cancer incidence: meta-analysis of prospective studies. PLOS One, 6, e20456 (20ll)
  5. Ibid.
  6. Victor Pauchet. Chirurgien de l’Hôpital Saint Michel. Le Cancer, Paris, 1923.
  7. Lane. British Medical Journal, 27th. Oct., 1923.
  8. A. C. Jordan. Stasis and the Prevention of Cancer, British Medical Journal, 25th.Dec., 1920.
  9. Metchnikoff. The Prolongation of Life, 1907, p.42, 69, 71,
  10. H. C. Ross. Journal of Cancer Research, 1918.
  11. J. Lockhart Mummery. Diseases of the Rectum and Colon, 1923.
  12. Barker. Cancer, 1933, p.166.
  13. 13, Samuel Goodwin Gant. Diseases of the Rectum and Colon, 1923.
  14. F. Swinford Edwards. Diseases of the Rectum, Anus, and Sigmooid Colon, 1908, p.263.
  15. 15 Adams and Cassidy. Acute Abdominal Diseases, 1913, p.191—202.
  16. 16 William J. Mayo. Mayo Papers, Vol. IV, 1913, p.711.
  17. 17 Sir Hermann Weber. On Means for the Prolongation of Life, London, 1914, p.153.
  18. 18 Victor Pauchet. Le Colon Homicide, Paris, 1922.
  19. 19 Jordan. Chronic Intestinal Stasis: A. Radiological Study, London, 1923.
  20. 20 Roger I. Lee, Professor of Hygiene in Harvard University, Health and Disease: Their Determining Factors, Boston, 1917, p.170.
  21. Lane. Reflections on the Evolution of Disease, Lancet, 20th December, 1919.
  22. Jowett. S. L., et al. Influence of dietary factors on the clinical course of ulcerative colitis: a prospective cohort study. Gut, 53. 1479-1484 (2004)
  23. Tang. W. H., et al. Intestinal microbial metabolism of phosphatidylcholine and cardiovascular risk. The New England journal of Medicine, 368.
  24. 1575-1584 (2013).
  25. Llewellyn. S. R., et al. Interactions between diet and the intestinal microbiota alter intestinal permeability and colitis severity in mice. Castro­ enterology, 154. 1037-1046. el032 (2018)
  26. Sonnenburg. E. D., et al. Diet-induced extinctions in the gut microbiota compound over generations. Nature. 529. 212-215 (2016).
  27. Barratt.M. J., et al. The Gut Microbiota. Food Science, and Human Nutrition: A Timely Marriage, Cell Host Microbe. 22, 134-141 (2017)
  28. van den Bogaard. A. E. & Stobberingh, E. E. Epidemiology of resistance to antibiotics. Links between animals and humans. International Journal of Antimicrobial Agents, 14, 327-335 (2000).
  29. Martinez. J. L. Environmental pollution by antibiotics and by antibiotic resistance determinants. Environmental Pollution. 157. 2893-2902 (2009)
  30. Sapkota, A. R., et al. What do we feed to food-production animals 7 A review of animal feed ingredients and their potential impacts on human health. Environmental Health Perspectives, 115. 663-670 (2007).
  31. Fernandes. A. R., et al. The assimilation of dioxins and PCBs in conventionally reared farm animals: occurrence and bio transfer factors. Chemosphere. 83. 815-822 (2011)
  32. Bauman. D. E. Bovine somatotropin review of an emerging animal technology. Journal of Dairy Science. 75. 3432-3451 (1992).
  33. GBD 2017 Diet Collaborators, “Health Effects of Dietary Risks in 195 Countries, 1990-2017: A Systematic Analysis for the Global Burden of Disease Study 2017,” The Lancet 393, no.10184 (April 3, 2019): 1958-72.
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