健康

Health care

いのちまで人まかせにしないために

症状即療法と対症療法

2022.03.31

 

医学の教科書に書いてあることの半分は、将来、間違っていることが証明される

Half of what we have taught you is Wrong. Unfortunately, we don’t know which half.

 

これは、医学部の最高峰と呼ばれるハーバード大学の医学部長を1935年から1949年の間務めたシドニー・バーウェル博士の卒業式での訓示です。

この言葉の真意は、「医師たるもの、医学の進歩を日々学習し、最新の適切な診療によって間違いを犯さぬよう努力せよ」ということです。

さて、西医学健康法では、「病気であらわれる症状は、病気と闘っている体の自然な反応」とみます。発熱や発汗、悪寒、下痢、咳、痛みなどの症状は、体が異常な状態から正常な状態(健康な状態)に戻そうとする自然な療法と考えるわけです。これを「症状即療法」と言います。

 

西医学健康法を創始した西勝造は、次のように言っています。

疾病なるものは、この健康のある段階に与えた仮の名であって、それは真の健康に進まんとする生体の、努力を顕現したものに外ならない。

即ち見方によれば、それは拡大する力であって、それが生命力である。

 

 

症状即療法という考え方は、イギリスの医師トーマス・シデナム(1624〜1689年)が、「疾病とは、有害なる原因を駆逐するために、自然が採用する方法である」としたのが始まりだと考えられています。

この考え(言葉と方法論を含めて)を日本に広めたのが、西勝造であり西医学健康法で、その根幹にあるのが「科学の力を利用して、自然治癒力(免疫力)を最大限に発揮させる」という健康理論です。

一方、従来の医学は、「症状そのものを病気ととらえ、薬で症状を抑える」ことに主眼がおかれています。

わたしたちの体には、「免疫系」という高度な自然治癒力が備わっていますが、現代医学では病気は「薬で治す」というのがセオリーなのです。これを「対症療法」と言います。

発熱というのは、免疫機能の最大効果をもたらすものかもしれません。地球上に存在する細菌やウイルスは、熱に弱いと言われています。

低温には驚くほど強いが、熱にはめっぽう弱い。ガン細胞も結核菌もエイズウイルスも天然痘も40〜41度で3日ほど培養すると死滅します。

研究では、体温がほんの1度ほど上がるだけで、ウイルスの複製速度が200分の1になることが示されています。少し温かくなるだけなのに、驚くほど自衛力が増加するのです。

Measure baby’s fever with digital fever meter. sick baby with high fever

人体はその長い進化の過程で、細菌やウイルスと闘うためには、発熱が最も合理的だと学習して進化させてきたのかもしれません。

今日の科学においても「症状即療法」を支持する研究は数多くありますが、医学の世界ではいつのまにか、「風邪をひいたら、風邪薬を服用する」ことが常識になっています。

本来の対症療法の役割は、高熱や下痢などの症状が重症化し、命を脅かす事態が懸念される場合に用いられるものなのです。

歯にものを着せぬ物言いでも知られた免疫学の権威、新潟大学の安保徹名誉教授は、「痛みや発熱などの辛い症状は、ウイルスと白血球の闘いであり、治癒に向かって起こる反応である」と指摘し、解熱剤や鎮痛剤を使わない方が良いと指導していました。

薬を服用した結果、病状が回復したと感じる人が多くいますが、大抵の場合、その裏で免疫系が病原体をやっつけているのです。

原因と結果をはき違えているケースが多くあるということです。

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