健康
Health care
いのちまで人まかせにしないために
Health care
いのちまで人まかせにしないために
2024.10.25
活動が不足すると、すべての人間の健康は損なわれる。
だが、身体を動かし体系的な運動をすれば、健康を守り維持することができる。
プラトン(古代ギリシャの哲学者)
目次
ガンのリスクを下げるためには、特に大腸ガンに関して、食事や腸内細菌が重要な役割を果たすことが分かっています。
研究によると、赤肉(豚肉・牛肉)や加工肉は発ガン性があり、飲酒(マグネシウム欠乏)やダイエット飲料(人工甘味料)にもリスクが指摘されています。
大腸ガンの腫瘍
厚労省の発表によると2020年にガンが原因で死亡した人は37万8358人と増加しています。
大腸ガンによる死亡者数も増加しており、特に日本では年間5万人以上が大腸ガンで命を落としています。
大腸ガンは、女性の死因の第1位、男性で3位です。
高齢化や食生活の欧米化が原因の一部と考えられますが、検診制度が十分でない点も影響しているかもしれません。
また、大腸ガンの発症年齢が若年化していることも懸念されています。
便潜血検査は、大腸ガンのリスクを調べる方法として推奨されていますが、ガンの早期発見には十分ではありません。
便に血が混じる段階では、ガンが進行している可能性が高いからです。
しかし、便潜血検査でも死亡率を6割減らす効果があるとされています。
加工肉や赤肉の摂取が大腸ガンのリスクを確実に高めるとされています。
特に加工肉を50g毎日食べると、リスクが18%増加することが報告されています。
古来、肉食の欧米人は動物性タンパク質の腸内腐敗に対応して(早く排泄する)、日本人よりも腸管が短くできています。
一方、草食性の日本人の腸管は欧米人に比べて1.5倍も長いのです。
もちろんこれは、消化しづらい食物繊維を分解するためです。
長い腸管に食べ慣れない(進化的に適応していない)肉類を摂取すれば、インドールやスカトール、フェノール、メルカプタン、硫化水素、アンモニア、二次胆汁酸といった腐敗産物を長い時間溜め込むことになります。
それらの毒性の強い物質は、結腸から直腸周辺で吸収され、大量の毒素が全身を循環します。
そして、もっともダメージを受けるのは、酸性腐敗便を溜め込み、毒素に直接冒されている大腸ということになります。
欧米と比較して、ガンで死亡する人が増え続ける大きな原因の一つだと弊社では考えています。
また、飲酒や肥満もリスクを高める要因です。
さらに、腸内細菌が生成する硫化水素がガン細胞の増殖に関与している可能性が指摘されています。
大腸ガンの予防には、食物繊維やカルシウム、魚由来の不飽和脂肪酸の摂取が有効とされていますが、便秘の改善を主張する専門家はごくわずかです。
巷で流布している情報が真の原因であるなら、大腸ガンの患者も死亡数も減っているはずです。
これもガンが減らない大きな原因の一つだと考えられます。
一方、医学界全体のコンセンサス(一致した意見)として、ほぼ確実に大腸ガンのリスクを下げるとされるのが「運動」です。
運動は大腸ガンに限らず、身体的健康のあらゆる面に効果をもたらすことは、英国の「コクラン共同計画」などの研究で明らかになっています。
ストレスを軽減し、筋肉や骨を強化し、可動性を高め、エネルギーを増やします。[1]
ということで、本稿は「運動」の健康効果について3回に分けて投稿していきます。
定期的な運動は、気分の向上から社会的関係、自信、感情コントロールの改善まで、身体面以外にも多くの効果があることが立証されています。
高齢者はウォーキングやストレッチをするだけで生活の質を大きく高められます。
また、運動をすれば、その量に関係なく、まったく運動しないよりも生活の質が高まることが研究で一貫して裏づけられています。[2]
ある研究が結論づけたように、大人にも身体を動かすための「休み時間」が必要なのです。[3]
私たちは、健康との長い旅を続けています。
若いときは競技ランナーだったかもしれませんが、20代になると椅子に座って勉強ばかりするようになるかもしれません。
ほとんど座りっぱなしで過ごし、集中力は徐々に低下していきます。
社会人になるころには、運動不足でエネルギーは底をついているかもしれませんし、ウィルス感染症にかかり、気づけば慢性疲労に陥るという事態にもなりかねません…。
「適応能力モデル(ACM)」[4]として知られる理論があります。
適応能力モデルによると、身体や頭を使わなければ、身体は生み出すエネルギーや脳のつながりを減らしてしまいます。
エネルギーや脳のつながりを増やすよう「求められて」いないからです(これがミトコンドリアの働きであるのは偶然ではありません)。
運動をして脳を使うと、明日はもっと需要が高まると身体が予測します。
私たちは運動しなかったことで、エネルギーレベルや脳機能を低下させていきます。
集中できるようにアデロール(ADHD〔注意欠如多動性障害〕の治療薬)の処方を受けたが、薬を飲んでも一向に改善しなかったという人もいます。
その人の機能不全の根本原因は、エネルギー欠乏だったからです。
もしあなたが運動初心者なら、簡単な運動から始め、ゆっくりと進み、徐々に運動量を増やしていきましょう。
いきなり激しい運動をしてもケガをするのがオチです。
身体はゆっくりと少しずつ運動を加えていくことを好みます。
いまあなたは健康を目指す旅のどのあたりにいるのでしょうか?
現在地を把握し、運動を増やすときは身体からのフィードバックに耳を傾けることが肝心です。
運動はまさに奇跡のツールであり、すぐに表れる急性効果と長期間持続する慢性効果の両方をもたらします。
目先ではエネルギーが増え、将来的には病気を患う期間が短くなります。
運動は心身の健康のために、自分でできる最も効果的な対策のひとつです!
誰もが活用できる最も簡単で、最も安上がりで、最も効き目のあるバイオハックです。
運動はミトコンドリアのエネルギー産生量を高めます。
筋肉にはミトコンドリアが豊富に存在しているため、運動して筋肉を強化すると、バッテリーパックを再充電しながら、新しいバッテリーパックをつくっているような状態になります。
また、運動は全身のミトコンドリア、特に心臓・肺・脳といった重要臓器内のミトコンドリアの数と機能を増強します。
運動はオートファジー(死んだ細胞の除去)とマイトファジー(損傷したミトコンドリアの除去)を活性化します。
これによって、老廃物が排出され、新しい細胞のためのスペースがつくられます。[5]
さらに、運動は脳機能を向上させ、神経発生(ニューロン新生)を促す化学物質である脳由来神経栄養因子(BDNF)の放出によって認知力を高めます。
特に高強度の運動ほどその効果が高まります。
BDNFは新たな神経結合をつくる動力を供給し、ニューロンにミトコンドリアを補充できるようにします。[6]
神経結合が増えれば、記憶力や学習力が高まり、気分が落ち着き、老年期に認知症を発症するリスクが低下します。[7]
2020年の研究によれば、中強度の運動を20分間1セッション行うだけで、海馬への血流が増加するということです。[8]
海馬は記憶力と認知力に関係しているため、海馬への血流が増えるほど、脳の働きが良くなります。[9]
一方運動しなければ、各臓器系の処理能力が低下し、さらには省エネ戦略として、通常より早く脳の萎縮と老化が始まります。[10]
運動には老化を抑制する効果もあります。
「老化のミトコンドリア理論」は、損傷したミトコンドリアDNAとミトコンドリアの蓄積が老化の原因であり、これがミトコンドリアの機能を損ない、エネルギー容量を低下させると仮定しています。[11]
この理論によれば、老化とよく関連づけられる変性を遅らせるには、酸素運搬能を高めるとともに、正常に機能するミトコンドリアの質量を増やす必要があります。
運動によって、この両方の目標を迅速かつ効果的に達成できるのです。
この理論を検証した研究では[12]、老化プロセスを早めた欠陥のある遺伝子組み換えマウス群を研究者がつくり出しました。
そのマウスに5ヶ月間持久運動をさせたところ、マウスは再びミトコンドリアの生成を増やし始め、細胞が変性することも死ぬこともなくなりました。
別の研究では[13]、薬を投与してミトコンドリア生成のスイッチを切った欠陥のある遺伝子組み換えマウス群をつくり出しました。
その影響はすぐに表れ、マウスは皮膚のシワや炎症、脱毛といった早期老化の明らかな兆候を示しました。
その後、研究者は薬の投与をやめ、マウスのミトコンドリア生成を元に戻しました。
これがマウスに劇的な若返り効果をもたらしました。
マウスの肌のシワは消え、毛も再び生え始め、数ヶ月後には見た目がすっかり元通りになりました。
ミトコンドリアの健康のハックは、将来の医療技術に重要な役割を果たすとみられ、複数の企業が既にマイトファジー(電荷を帯びなくなり消耗したバッテリー、つまりミトコンドリアの廃棄)を促進するサプリメントや薬の開発に取り組んでいます。
だが、いまのところは、「ミトコンドリアの健康」を強化する最も効果的な方法は運動です。
もしあなたが自分の脳と身体を最適化し、慢性疾患を予防し、老化に伴うフレイル(虚弱状態)を回避したいなら、何としても運動すべきです!
有名なフレーズのように「とにかくやってみよう(Just Do It)」。
ウォーキング、ジョギング、腹筋運動、腕立て伏せといった基本的な運動のやり方は誰もが知っているはずです。
運動能力や可動性のレベルがどうであれ、あなたにも何かしらできることはあります。
ほぼ毎日かかさず約30分間運動してみましょう。
そうすれば、ミトコンドリアはその運動に見合うだけエネルギー産生量を増やすでしょう。
しかし、とにかくやってみるだけでなく、もっとうまくやることもできます。
それではここから目指すべき運動量や運動の頻度、強度、何をすべきかなど、運動について詳しく見ていきましょう。
あなたが長生きしたいなら、一般に推奨されている最低限の運動量—成人で週150分—を確保するだけで、まったく運動しない人と比べて早死にするリスクを31%低減できます。[14]
最適な健康状態を保つにはそれでは不十分だと考える人もいますが、おそらくそのとおりでしょう。
政府のガイドラインは通常、最適化ではなく、国民の大多数のニーズに合わせてつくられています。
しかし、運動量を1日1時間に増やせば、統計上、早死にする確率は39%低下します。
運動の全般的な健康効果をすべて享受したい場合、米国政府の身体運動ガイドラインは次のことを推奨しています。
⑴1日を通してもっと身体を動かし、座っている時間を減らす。ガイドラインによれば、少しの身体活動であっても、まったくしないよりは絶対に良い。
⑵十分な健康効果を得るには、成人の場合、週に最低150分(2時間30分)から300分(5時間)の中強度の有酸素性身体活動、または週に75分(1時間15分)から150分(2時間30分)の高強度の有酸素性身体活動をすべきであり、1週間を通して強度が異なる運動を組み合わせるのが望ましい。
⑶さらに健康効果を高めるには、週に2日以上、すべての主要筋肉群を使う中強度以上の筋力向上活動を行うのが望ましい。[15]
中強度の運動は、やりすぎるということがほとんどありません。
大半の人がそれだけの運動をする時間も意欲もありませんが、たとえ推奨される最低限の低中強度運動や余暇活動を10回以上行っても、それが身体に害を及ぼすという証拠はありません。[16]
しかし、激しい運動となると話は別で、やりすぎは身体に害を及ぼし、特に心臓に負担をかけます。
米国心臓学会によると[17]、健康でない人や運動に不慣れな人が激しすぎる運動をすると、急性心臓発作のリスクが高まります。
特に心疾患になりやすい人はそのリスクが高い(そして心疾患になりやすいと誰もが自覚しているわけではありません)。
きわめて高強度の運動をしすぎると、心臓の動脈の石灰化、心筋の線維化、心房細動の悪化を促すおそれがあります。
運動がストレッサーであることを思い出してください。
ホルミシス効果を発揮させるには、ストレスは断続的であるべきで、回復をはさむ必要があり、激しすぎてはいけません。
さもなければ、身体を壊し始めることになるでしょう。
高強度運動の1週間の上限は、1日1時間を6日までとします。
週7日毎日激しい運動をすると、死亡リスクが高まります。[18]
高強度運動から十分に回復するには、1日休むことが欠かせません。
45歳を過ぎている人は、高強度運動を週4〜5時間を超えてやるべきではありません。
100万人を超える40〜64歳の女性の健康を分析している世界最大規模の女性の健康調査「ミリオン・ウーマン・スタディ」[19]は、定期的な身体活動は女性の心疾患リスクを劇的に低下させますが、激しい身体活動を1週間のうち1日も休まなかった人たちでは、運動の心臓保護効果が失われたことを明らかにしました。[20]
運動をまったくしないのもやりすぎるのも健康リスクとなるが、中強度運動に上限はない、というのがこの研究の結論です。[21]
朝の起床時などの安静時の心拍数は、心血管の健康と心臓の健康の基本的な指標です。
ウェアラブル心拍数トラッカーを利用して安静時心拍数を測定してみましょう。
あるいは、手首で脈を取り、15秒間脈拍を数え、それを4倍しても良いです。
数日続けて朝の心拍数を測り、平均値を出してみましょう。結果の判断にあたっては、次のデータを参考にしてください。
安静時心拍数が低い場合は、一般に身体健康度が高いことを示し、心疾患リスクが低いとみなされます。
安静時心拍数が高い場合は、心臓の健康度が低下し、心疾患リスクが上昇しているとみなされます。
英医学誌『ハート(心臓)』に掲載された2013年の研究によれば、特に安静時心拍数が81〜90の場合、心筋梗塞や心不全などの心臓イベントのリスクが2倍になりました[22](この研究は男性を対象としているが、安静時心拍数がこれほど高いのは女性にとっても問題であり、同様のリスクを示唆している可能性が高いです)。
安静時心拍数が90を超えると、死亡リスクが3倍にもなりました。
下表は、運動強度、つまりあなたがどれだけ激しい運動をしているかを正確に把握するのに役立ちます。[23]
最大心拍数や運動中と心拍数がどこまで上がるかを計算することによっても、運動強度を判断できます。
最大心拍数を求めるには、220から年齢を引きます。
中強度の場合:
感じ方:ややきつい
身体の反応:
①呼吸は早くなるが、息切れはしない
②10分後には軽く汗をかく
③会話は続けられるが、歌うことはできない
心拍数:最大心拍数の50〜70%
運動の例:
①早歩き
②軽めのサイクリング(時速16キロ程度)
③ヨガ、ピラティス、バレエ
④掃除機がけやモップがけなどの家事
高強度の場合:
感じ方:きつい
身体の反応:
①呼吸が深く、速くなる
②運動を始めて、わずか数分で軽く汗をかく
③息を整えずに2〜3語以上話すことができない
心拍数:最大心拍数の70〜85%
運動の例:
①ランニング
②スポーツ
③スピンクラス(インドアサイクリングトレーニング)などの負荷の高いサイクリング(時速23キロ程度)
④重いウエイトを持ち上げる
あなたが30歳なら最大心拍数は190に、40歳なら180になります。運動強度をトラッキングする心拍数モニターを搭載したウェアラブルデバイスを使うのがお勧めです。
あなたが35歳なら、最大心拍数は220-35=185
最大心拍数の50%は185×0.5=92.5
最大心拍数の70%は185×0.7=129.5
最大心拍数の85%は185×0.85=157.25
次回、どのような運動をすべきか、目的の異なるさまざまな種類の運動の効果について説明します。
Notes
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by Molly Maloof