健康
Health care
いのちまで人まかせにしないために
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いのちまで人まかせにしないために
2024.02.09
〝あらゆる人工的な電磁波は、周波数に関係なく有害である〞
と言うのはニューヨーク州立大学教授のロバート・ベッカー(Robert O. Becker)博士です。
博士はまた、
〝原始より、生命は地球の自然な電磁的環境に依存してきた。
今日、この自然な電磁波環境は、かつて決して存在しなかった人工的電磁波の奔流に押し流されている。
…いまや、われわれ人類は「エネルギーの海」を泳いでいる。〞
と警鐘を鳴らしています。
実際のところ、家の中は電気製品だらけで、料理にも栄養素や酵素を破壊する「電子レンジ」を頻繁に使う人が多くいます。
驚くほど多くの人に知識がないようですが、電子レンジと人類が古来やってきた炎による加熱(熱伝導)では、そのやり方はまったく異なります。
ということで、本稿は「電子レンジ」の危険性についてのお話しです。
電子レンジの危険性については、随分前から医療ジャーナリストの船瀬俊介氏が、自身の著書などで警鐘を鳴らしておられました。
そこで今回は、船瀬氏の著書の抜粋・引用を中心に一部を修正して2回に分けてご紹介します。
目次
〝…知人が同窓会に出席したとき、某大手電機メーカー幹部の旧友に耳打ちされたそうです。「電子レンジで調理したものだけは、ぜったい食べるな」メーカーは、よほどな危険性のデータを持っているのですね?〞
これは、ある医師から受けた質問です。
海外の方からも同じ質問を受けました。
電子レンジヘの不安は、静かに広がっているようです。
国際自然医学会の会長、森下敬一博士に、電子レンジの安全性について尋ねたことがあります。
すると、少し暗い顔をして、こう答えています。
〝…実験動物にね、電子レンジで調理したエサを与え続けると、みんな死んでしまったんですよ。〞
実験動物が全滅ということは、電子レンジ調理食品が危険であることの決定的な証拠と言えます。
森下先生は、さらにこう言い足しています。
〝電子レンジで温めた水を犬や猫に出しても、飲みません。本能的に危険を察知しているんでしょう。〞
森下 敬一(もりした けいいち、1928年3月3日 – 2019年12月31日)。日本の医学医師。血液生理学の立場から、現代医学の疑問点に対し実験的な検証を重ね、「自然医学理論」を確立した。
概要
自身の自然医学理論に基づき、森下自然医学として現代医学とは一線を画した治療法(自然医食療法)を指導し、終生に亘りガンをはじめとする慢性病患者を改善へと導いた。国際自然医学会会長、お茶の水クリニック院長、グルジア・トビリシ国立医科大学名誉教授、グルジア長寿学会名誉会長、アブハジア長寿学会名誉会長、アルメニア長寿学会名誉会長、瀋陽薬科大学客員教授、吉林省氣功保健研究所客員教授(名誉所長)、吉林省中医中薬研究院・老年医学研究所顧問、中国保健食品協会・抗衰老学会名誉理事、黒竜江省非薬物治療研究中心名誉院長、広西抗衰老科学技術学会顧問、広西巴馬長寿研究所名誉所長などを務めた。
ガスなどの調理と、電子レンジの調理は、決定的に異なります。
ガス調理などの普通の加熱は、人類が古代からやってきた加熱調理です。
炎の熱が鍋を暖め、加熱します。
つまり、熱伝導で食材を加熱するわけです。
しかし、電子レンジは同じ加熱でも、やり方がまるで違うのです。
加熱に使うのは電磁波の一種、マイクロ波(Microwave)です。
マイクロ波はその名のとおり、波長はセンチ、ミリ単位で短く、そして、振動数も一秒間に何億回と振動しています。
この振動エネルギーを物体に照射すると、物体を構成する分子が揺さぶられて振動します。
物体の温度は、構成分子の振動エネルギーで決定されますから、振動が激しいほど高熱を発します。
このようにマイクロ波振動エネルギーによる加熱作用を利用したものが電子レンジです。
同じ加熱でも、発熱原理は、まったく異なるのです。
市販の電子レンジには「マグネトロン管」という発振用の真空管が入っています。
そこから周波数2.45GHz(ギガヘルツ)のマイクロ波が庫内に照射されます。
これらのマイクロ波が食物を爆撃することで、マイクロ波と同様に極性をもった分子が毎秒、何百万回も回転します。
「極性」とは、プラスとマイナスの電極のことです。
つまり、食物分子は、マイクロ波の周波数と同様に毎秒、何十億回転でプラスとマイナスの電気が入れ替わるということです。
このマイクロ波を有機物(生物)に照射したらどうなるでしょうか?
A・ウェイン(Anthony Wayne)とL・ニュウエル(Lawrence Newell)が共同で執筆した『電子レンジの隠された危険 / The Hidden Hazards of Microwave Cooking』(専門サイトMelcora.com掲載記事 Published 2007, Engineering, Environmental Science)には、次のように記されています。
〝…非常に激しく、かき混ぜられた分子は、摩擦熱を生じ、その結果、食べ物が熱せられる。
この尋常ではない過熱方法は、また周辺分子構造を相当に破壊し、しばしば分子を引き裂くか、力ずくで分裂させる。
…人工的に作り出されるマイクロ波は「交流」の原理に基づいている。
この強力な電磁波放射線に晒された原子、分子、細胞は、毎秒1億回から100億回の「極性転換」を引き起こされる。
このような暴力的で破壊的な力に耐えられる有機体(生物)の原子、分子、細胞など、たとえば低エネルギーのミリワット範囲内でも、また、いかなる照射時間でも存在しない。〞
つまり、電子レンジで加熱すると、不自然極まりない「加熱」と「分子破壊」が同時進行します。
あなたは「ご飯」を温めたつもりでも、ご飯の性質はまったく違った「未知の物質」に変化しているということです…一応見た目はご飯ですが。
「不自然なこと」をすれば「不自然な結果」が起きることになります。
これこそ因果律(原因と結果の法則=自然の法則)です。
電子レンジも、この因果律から逃れることはできません。
電子レンジ発明のエピソードは面白い…。
それは、レーダー開発実験のときに起こりました。
担当のアメリカ兵は、ポップコーンをほおばりながら、レーダー模型で照射実験を行っていました。
そして、たまたま机の上に食べかけのポップコーンが散らかっていた。
彼が操作して小型レーダーの首を振らせると、未破裂のコーンが、ポンッ、ポンッと連続的に破裂したのです。
操作員の米兵は、この異常現象にビックリ。
しかし、すぐに状況は理解できた。
〝レーダーが放射したマイクロ波がコーンを加熱させて弾けさせた!
これは、加熱調理器に使える!〞
そこからは、嘘のような本当の話?
このGIは軍隊を辞めて、マイクロ波を利用した調理器(電子レンジ)を発明して、巨万の富を築いたといいます。
つまり、電子レンジは軍事レーダー開発の副産物として生まれたのです。
ポップコーンがポンッ!と弾けたのは、コーンの水分がマイクロ波で加熱され水蒸気 になったからです。
これはフライパンで作るのと同じように見えます。
しかし、その原理はまったく異なるのです。
波長の短い電磁波の一種マイクロ波がコーンに当たる。
すると、そのミクロの電磁振動エネルギーがコーンの成分を分子レベルで振動させます。
そのエネルギーの一部がコーンを内部から発熱させるのですが、それだけではありません。
普通のガスコンロとは異なり、極超短波の電磁振動は、物質を原子レベルで損傷します。
それが、食材の分子構造や組織を変え、発ガン物質など「未知の毒性」を生成してしまうのです。
電子レンジの原理は、照射食品と同じだ。
船瀬氏は、2007年、『知ってはいけない⁉︎』(徳間書店)で、この問題点を指摘しています。
〝…似たものに照射食品がある。
ジャガイモなどに放射線照射して発ガン性を止めたり、ハーブなどの殺菌処理をする。
これに世界の消費者団体は、真っ向から反対しています。
理由は「照射によって、分子が破壊されたり、未知の有害物質が生成される」からという。
放射線のガンマ線は、やはり電磁波の一種。マイクロ波との違いは周波数が高いということだけ。
電子レンジ加熱調理は、基本的に照射食品と同じです。
ミクロレベルの分子破壊、未知物質の生成…。
それは、電子レンジで調理した料理を食べると、直感します。
なんともいえず、まずい…〞
また、栄養士の東城百合子氏も電子レンジの欠陥性、危険性を指摘しています。
〝…(マイクロ波で)食材のもとの分子が切れてしまう。
すると、料理を食べたときに、体内の酸素を掴み、切れた分子をつなぐ。
そのため体の中は、酸素欠乏を起こします。
それが病気やガンの原因となるのです。〞
─『家庭でできる自然療法』あなたと健康社
細胞に酸素欠乏が起これば、ミトコンドリアはATPというエネルギーをつくり出せなくなってしまいます。
マグネシウム欠乏と同様に、これが「老化・病気」のはじまりです。
さらに船瀬氏は『知ってはいけない⁉︎』(前出)で、次のように警告しています。
〝…電磁波ですら世界に何万もの有害論文がありながら、政府も企業も、いまだ認めようとしない。
莫大な利益損失につながるからです。
電子レンジにも同じことが言えるはずです。
かれらは、「不都合な真実」は、徹底的に隠蔽します。
しかし「実験動物が死んだ」事実は、何か有害な物質が、生成されたことを示唆しています。〞
電子レンジは、一家に一台の割合で世界中に普及しています。
その売り上げは、電機業界にとって、目の眩むほど莫大な利権です。
電子レンジ有害説を認めると、その瞬間に、これら膨大な市場を失うことになります。
だから、電機業界は、電子レンジ有害論などは、徹底的につぶしてきたわけです。
そして、学説自体を闇に葬ってきたのでしょう。
電子レンジの有害性を立証する決定的な研究があります。
スイスのハンス U.ヘルテル(Hans Ulrich Hertel)博士の業績です。
※船瀬俊介氏の著書では「ハンス W. ヘルテル」とありますが、正しくはハンス U. ヘルテルです。
彼は食品専門の科学者で、スイスの世界的な食品会社の専属研究者として長年勤務してきました。
ところが、その運命を変える事件が起こったのです。
ある食品の「変性加工技術」について会社側に質問したところ、即座に解雇されてしまったのです。
会社側の秘密の一端に触れたからなのでしょうか?
その後、ヘルテル博士は1991年、ローザンヌ大学の教授と共同で電子レンジ調理法の研究を深めました。
その結果は、驚愕の一言だったのです…。
それはレンジ調理した料理に、明らかな有害物質が生じていたからです。
そこで博士たちは、論文を共同執筆し、出版しました。
題名は『レンジの調理食品は、従来調理法の食物より危険である』。
それは、電子レンジ調理の食物が血液や人体の生理におよぼす影響を、最初に臨床実験したものでした。
この研究本は、高く評価されています。
同書の結論は、次のとおりです―。
〝電子レンジは、食品の栄養素を破壊し、料理を食べた人の血液を変化させ、生理的退行をうながす〞
実に、ショッキングな結論です。
さらに…、ヘルテル博士は、レオナルド H・ブラウン博士らと「電子レンジの危険性」について共同研究を開始しました。
具体的な実験方法は、次の通りです。
被験者に、以下の8つの異なった食物を2〜5日の間隔で摂取させました。
①生乳
②普通加熱した牛乳
③低温加熱した牛乳
④電子レンジで加熱した牛乳
⑤野菜(有機栽培)
⑥有機野菜(従来方法で調理)
⑦電子レンジ解凍した冷凍有機野菜
⑧電子レンジ調理した有機野菜
被験者は、一人ひとり隔離され、①〜⑧を食べる直前に採血されました。
食後、一定時間をおいて再び採血し、食事が血液に与えた影響を観察しました。
まさに、電子レンジの影響を、ボランティアによって人体実験してみたわけです。
そして、多くの有害性が証明されたのです。
結果は—。
普通に調理した食品:食べた被験者に異常はあらわれなかった。
電子レンジ調理食品:食べたグループに明らかな異常が出現した。
〝特に、血液に大きな異変が見られた。
ヘモグロビン値とコレステロール値、とりわけHDLとLDLの比率の減少である。〞
─ ヘルテル博士
つまり、LDLコレステロールが増加した。
ここまでの、電子レンジ有害データだけで、あなたはレンジでチンする気は失せたはずです。
そして、首をかしげるでしょう。
〝…これほど決定的な検証実験があるのに、新聞、テレビどころか政府までも、なぜこの事に触れないのか?〞
〝…電子レンジのマイクロ波エネルギーは、おそらく確実に、調理された食物を通じて、食べた人に伝わる〞
─ ヘルテル博士
それは、マイクロ波の振動エネルギーが、食物に残留(転写)し、それを食べた人に振動エネルギーとして伝わったのでしょう。
さらに、ヘルテル博士らは、被験者たちに異変を見い出しました。
それは、「白血球増多症」という症状です。
電子レンジ調理された食物を食べた被験者たちに、明らかに「白血球増多症」が起きていたのです。
〝…このような顕著な増多は、マイクロ波によって生じた物質を摂取したことが原因である〞
─ ヘルテル博士
これまで謎とされてきた電子レンジの有害性が、次第に明らかになってきました。
1992年、研究結果は、ヘルテル博士とブラウン博士の共同執筆により出版されました。
すぐさま反応したのは、産業界でした。
とりわけ、スイス電化製品販売協会の対応は素早かった。
同団体は家電製品の有力な貿易団体でもあります。
同協会は、ヘルテル博士らの「電子レンジ有害論」の研究に激しい危機感を抱いたわけです。
同協会は、スイス・ベルン州裁判所に「両博士の著書出版差し止め命令」を出すよう提訴しました。
業界側の露骨な反撃です。
そして、1993年3月、なんとヘルテル博士に「営業妨害」による有罪判決が下され、研究成果の「出版差し止め命令」が発効されました。
産業界の横暴圧力に司法が屈したのです。
しかし、ヘルテル博士は、この圧力にいっさい屈することはありませんでした。
その後、何年もの裁判闘争に精魂を傾けました。
そうして、1998年8月25日、オーストリア・ザルツブルグでの裁判で、博士は逆転勝訴を勝ち取ったのです。
ヨーロッパ人権裁判所は、次の判決を下しました。
〝1993年の判決は、ヘルテル博士への人権侵害である〞
さらに、その後、スイスで以下の判決が下されました。
〝…ヘルテル博士が、電子レンジは人への健康に有害である、と発表することを禁じた『出版差し止め命令』は表現の自由に反している〞
さらにスイス政府に対して、ヘルテル博士へ損害賠償を支払うように命じました。
不当な圧力と戦ったヘルテル博士の不屈の闘志、この完全勝利こそ、博士の研究の正当性を、裁判所が公式に認めた証なのです。
私事で恐縮ですが、先週末、20数年ぶりにイタリア・ミラノ在住の友人に横浜で再会しました。
彼女はもともとインテリア関連のジャーナリストですが、現在は日本とイタリアをつなぐ様々なお仕事をされています。
ご主人が『ブルーゾーン』(ダン・ビュイトナー著)にも指定されているサルディーニャ出身ということもあってか、とても自然派でヘルスケア・リテラシーに長けた魅力的な女性です。
彼女は〝日本に帰国すると、アレルギー症状が発症して困る〞と嘆いていました。
おそらく食事が原因だろうと思います。
ヨーロッパで認可されている「食品添加物(Food additive)」は、せいぜい30種類くらいですが、日本は1,500種以上です。
そのような食品(コンビニ弁当など)をさらに電子レンジで加熱したら、一体どういうことになるのでしょうか?
前出の彼女は、電子レンジは使わないそうです。
そもそも〝家に電子レンジはない〞と言っていました。
しかし、やむを得ず使う場合には、救世主も存在します。
Vol.2はこちらからご覧いただけます。
https://minus-chokaz.jp/health_care/4744/
それでも「電子レンジ」を使いますか? Vol.2
⒈ 電子レンジは危険な発がん性物質を生成する
⒉ 発ガン物質続出、催奇形性、栄養破壊、品質劣化…
⒊ 旧ソ連が電子レンジを禁止した理由
⒋ 照射実験は、第二次対戦中から行われていた
⒌ 食物中の残留電磁波で神経・行動異常が起きる
⒍ さらば!電子レンジ。使うならセラミック容器
Reference
船瀬俊介『世界の“毒”がやってくる―緑の列島を奪い取る狂気の“仕掛け”』ビオ・マガジン