健康

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いのちまで人まかせにしないために

マグネシウム欠乏がもたらす不安神経症と悪循環

2023.02.03

Young women with a nervous breakdown

不安神経症

わたしたちの日常生活には、ストレスが余りにもまん延しているため、ストレスそのものにも、あるいはストレスがわたしたちに伝えようとしている、「もっとのんびりするように」というメッセージにも鈍感になっています。

不安神経症とは、一種の化学反応で、ストレスにより起こる現象、例えば低血糖に対しては、副腎がアドレナリンを放出して対応しています。

危険な状況から逃れようとするときには、アドレナリンは非常に有効なのです。

 

Viersen, Germany – May 8. 2020: Close up of Adrenalin medication injection vials (focus on central vial)

 

それは、闘争反応・逃避反応を刺激してくれるからで、心臓はポンプ機能(?)を速め、消化は鈍化します。

肝臓からは貯蔵エネルギーが放出され、心臓・肺・筋肉にこれを利用させます。

こうして腕や足の筋肉が活性化されるわけです。

そして、こうした反応のすべてにマグネシウムが必要とされます。

したがって、種類の如何を問わずストレスを経験するときには、体内の貯蔵マグネシウムが取り出されてエネルギーがつくられます。

このマグネシウムの消耗自体が体にストレスを与え、これがパニック発作を引き起こし、それがさらなるストレスとなるのです。

副腎の酷使がマグネシウム不足を生むだけではなく、体内のマグネシウム・レベルが低いときにストレスにさらされると、より多量のアドレナリンが放出されてしまいます。

それに伴い、怒りっぽく、神経が高ぶりを見せ、短気になり、ときには感情の激発を起こすことさえあります。

 

Angry millennial couple arguing shouting blaming each other of problem, frustrated husband and annoyed wife quarreling about bad marriage relationships, unhappy young family fighting at home.

 

これはいわゆる「板ばさみ」です。

不安神経症に終止符を打つのに必要なことは、マグネシウムを取り戻してやることです。

ストレス反応がつづく間は、アドレナリンの放出を促進するのにカルシウムを必要としますが、カルシウムが過剰になると、アドレナリンが溢れ返ってしまいます。

しかし、十分にマグネシウムがあれば、余剰カルシウムを緩衝して、通常レベル以下に留めてくれますから、ストレス反応が抑制されます。

マグネシウムが重要なのは、神経系の興奮を自然に鎮め、神経細胞周辺のカルシウム・レベルを低くしてくれるからなのです。

マグネシウムがもつこの機能は、心臓病やストレス誘導性の症状にも有効です。

 

あなたの周りには、「怒りっぽい人」や「いつもイライラしている人」がいませんか?

「怒りっぽい人(短気)」「イライラ人」にとって、マグネシウムを豊富に含む食材やミネラルウォーター、サプリメントなどは必須アイテムなのです!

改善できれば、人生が大きく開けていきますよね!

 

慢性ストレス

ストレスに関する1960年代の著作で有名なカナダの医師ハンス・セリエ(Hans Selye)(1907~1982年。オーストリア・ハンガリー系カナダ人。内分泌学者)によれば、身体が短期の闘争反応・逃避反応から、慢性的ストレス反応に移行する際にもマグネシウムが消耗されるといいます。

副腎はコルチゾン(副腎皮質ホルモン)の1種であるコルチゾールや別のストレスホルモンであるノルエピネフリン(副腎髄質ホルモン)を作り出しますが、後者はアドレナリンに似た作用を示し、やはりマグネシウム不足を生じさせます。

慢性ストレスは、不安・恐怖・毒性薬物・重金属への暴露、あるいは大音響でさえもがその原因となることがあり、いずれもが神経系を攻撃し、免疫系を酷使します。

例えば、産業現場での恒常的な大音響が血清マグネシウムの著しい増大を引き起こさせた事例(マグネシウムが組織から放出されたため)、あるいはマグネシウムの尿内排出量を大幅に増大させた事例があります。

いずれもマグネシウム欠乏の症状を示し、これが48時間も持続したと報告しています。

 

マグネシウムには、便秘の改善、高血圧の改善、心臓や脳の疾患の改善など数え切れないほどの人体機能改善の効果がありますが、その結果として「気分」や「人間関係」までをも良好にするのです。

現代社会には、ストレスが蔓延しています。

そして現代人のほとんど全てが、マグネシウム欠乏症です。

心当たりのある方には、食品やミネラルウォーター、またはサプリメントによるマグネシウム補給をおすすめしています。

とは言っても、「多ければ、多いほどいい」という世間の風潮にのせられないでくださいね!

栄養は何であれ「適量」がベストなのです!

 


Reference

Hans Selye, Yvette Lemire, Eörs Bajusz, “The subcutaneous implantation of appropriate tissue diaphragms (short, broad glass cylinders) rather regularly induces the formation of bones provided with marrow cavities and junction cartilage plates, in the rat.Bone formation, unlike the development of hemopoietic tissue, can be prevented, under these circumstances, by topical blockade of the phagocyte system with carbon particles.”“The role of nonspecific topical stress factors, in the induction of such highly specific structural transformations, has been discussed.”, Wilhelm Roux’ Archiv fur Entwicklungsmechanik der Organismen. 1960 Jan;151(5);572-585. doi: 10.1007/BF00577813.

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