消化器官のはたらき

消化器官のはたらき

2019.05.31

ヒトの消化管は、口から肛門まで一本の長い管で、一見体内であるかのように思われがちですが、「内なる外」といわれるように、実は体外なのです。消化管の全長は約8メートルから9メートルにもなり、口から摂取された食物が消化吸収されて、便として排泄されるまでの時間は、約24時間から48時間です。


胃のはたらき

胃の本体は筋肉でつくられており、その蠕動運動と攪拌運動によって食物をこね、混ぜることと、胃液と消化酵素のペプシンを分泌して食物を消化します。ふつうの食事をとった場合、食物は2~3時間胃の中にとどまり、しだいに粥(かゆ)状になって十二指腸へ送られます。水分や塩分、アルコールのほとんどは小腸で吸収され、胃では一部しか吸収されません。脂質や糖質も少しは分解されますが、これらの本格的な消化はやはり小腸で行なわれます。また、胃酸によって胃内は常に酸性に保たれ、細菌の増殖を防いでいます。


肝臓のはたらき

食物から摂取した糖やたんぱく質・脂肪を体内で使える形に変えて貯蔵し、必要に応じてエネルギーのもととして供給します。アルコールや薬、老廃物などの有害物質を分解し、体に悪影響を及ぼさないように無毒化します。


胆嚢のはたらき

肝臓でつくられた老廃物を流す「胆汁」を生成・分泌します。胆汁は、脂肪の消化吸収を助ける消化液でもあります。


膵臓のはたらき

消化酵素を多く含む「膵液」という消化液を分泌し、食べ物の消化を助けます。また、インスリンなどのホルモンを分泌し、血糖値を一定濃度にコントロールする働きをします。膵臓がダメージを受けたり、疲弊してインスリンの分泌が低下したりすると、血糖値が上昇し、糖尿病のリスクを高めます。


小腸のはたらき

小腸は図のように十二指腸、空腸、回腸に分けられます。十二指腸は、約25cmで、空腸は十二指腸から続く最初の5分の2の部分で、残りの5分の3の部分が回腸と呼ばれますが、とくに境界はありません。

胃から送られてきた粥状の食物は、腸液、胆汁、膵液にそれぞれ含まれる消化酵素によって、たんぱく質はアミノ酸に、糖類はぶどう糖などの単糖類に、脂質は脂肪酸などに分解され、吸収されやすい状態になります。

小腸も蠕動運動を行い、食物は十二指腸から空腸、回腸へと送られ、およそ3~4時間で小腸を通過します。この間、さかんに消化吸収が行なわれ、栄養素(たんぱく質、糖質、脂質、ビタミン等)と約90%の水分が小腸で吸収されます。つまり、消化吸収のほとんどは小腸で行なわれるのです。


大腸のはたらき

大腸の全長は約1.5mで、図のように盲腸、結腸(上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸)、直腸に分けられます。直腸は消化管の最後の部分で長さ約20cm程で、肛門で終わります。

大腸は小腸で栄養分等を吸収された残渣から、大腸の前半部で主に水を吸収する働きをします。また大腸の後半部では便を蓄積し適切なタイミングで排便できるまで貯めておきます。大腸の働きは小腸から送られてきた粥状の内容物を肛門側にゆっくり運びながら水分を抜き取って、形の良い便を作るように調整することなのです。

形の良い、程良い硬さの便が直腸内に送り込まれると直腸の壁が伸びて、その刺激が脊髄を経て大脳に伝わり、排便をしなさいと命令が下り便意を感じます。直腸粘膜に与える刺激は、水分をたくさん含んでいる便ほど強い刺激として働き、便の量が多いほど刺激は強くなります。便の約70%から80%が水分で、固形分の内訳は食物由来が3分の1、脱落した粘膜や腸管壁の代謝物が3分の1、腸内細菌(死菌・生菌)が3分の1です。

便意が起きても何度もガマンをしていたりすると、直腸の神経はその状態に慣れ、脳へ信号を送らなくなり、慢性便秘になってしまいます。また、便が大腸内に長く留まると、水分がほとんど無い硬便となり、排泄しにくい状態になります。

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