65グラムというタンパク質の摂取量を食事の内容に置き換えると、例えば「ご飯300グラム(丼一杯)」「牛もも肉100グラム(一人前)」「鮭70グラム(1切れ)」「納豆1パック」「牛乳コップ2杯」で、お釣りがくる計算です。タンパク質が含まれる食品は多く、意外と簡単に摂れてしまいます。
この食事内容を1日3食摂ると、約205グラムのタンパク質摂取量となります。これはあまりにも多過ぎます。アスリートや運動習慣のある人で、体重1キログラムあたり1・2〜2・0グラム(Nutritionという国際的ポジションスタンドが二〇一六年に発表)が推奨量ですから、体重65キログラムの人で、1日あたり130グラムのタンパク摂取量です。
一方、南カリフォルニア大学長寿研究所のヴァルター・ロンゴ博士らの研究による、1日あたりのタンパク質推奨量は、日本の厚生労働省の推奨量よりはるかに少なく、体重1キログラムあたり0・37グラム。体重65キログラムの人で、1日あたり24グラムのタンパク摂取量と報告されています。
さらに、ヒトの身体は、はがれ落ちた腸壁細胞や粘液から約20グラムの(タンパク質を構成する)アミノ酸をリサイクルするようにできており、必要なタンパク質量は驚くほど少ない、とも言及しています。
あまり沢山摂る必要はないようですね。是非、食生活の参考にしてみてください。