⒉ 1日3食なら、炭水化物(糖分)ダイエットは難しい
2025.05.23
恐れずに大きな一歩を踏み出そう。
ちょっとやそっとのジャンプでは溝は越えられない
── デイビッド・ロイド・ジョージ(David Lloyd George, 1st Earl Lloyd George of Dwyfor, OM, PC)イギリスの政治家、貴族。
本来ケトーシス(ketosis)は〝糖質および脂質の代謝障害により、体内のケトン体が異常に増量し、臨床症状を示す状態のこと〞を言いますが、本稿では〝血中ケトンをエネルギー源にする状態(ケトン体代謝)〞とご理解ください。

Young happy sportswoman jogging while exercising in nature.
ある研究の計算によると、たった0・5㎏減らすのに、60㎞歩くか、7時間ジョギングをする必要がある、と報告されています。
体重を減らすことが難しいのは、どうやら間違いなさそうです。
まずご理解いただきたいのは〝運動だけで、減量することはできない〞という科学的事実です。
何らかのダイエットとともに運動するのでなければ、減量は望めないのです。
オートファジーの作用と同様に、最後にものを食べてから12時間ほど経過すると、血液や肝臓に蓄えられた糖分(グリコーゲン)や脂肪、タンパク質が完全に消費されます。
細胞内のミトコンドリア(体内の発電所)は糖分の代わりに、脂肪を分解したときに発生する「ケトン体」をエネルギー源として使うメタボリックスイッチが起こります。[1]
つまり、体脂肪が分解され、悪玉ホルモンの発生も抑制されるということです。
これがケトーシスという代謝現象です。
断食の期間が長くなればなるほど、脂肪も分解されます。
ということは、1日2食の食習慣が、ダイエットにも有効なのです。
ケトーシスが低炭水化物ダイエットのメカニズムですが、ミトコンドリアは、体脂肪を直接処理できるわけではありません。
まずはホルモン感受性リパーゼという酵素が、体脂肪をケトンという利用可能な形にしますが、この酵素はインスリンに働きを阻害されるため、体内を(断食などによって)ある種の飢餓状態にする必要があるのです。
「低炭水化物ダイエット」は、メタボリック症候群にも、減量にも効果があることが科学的に明らかになっています。
しかし、もしあなたが、ダイエット(痩身・減量という意味で)の実践者で、1日3食の食習慣だとしたら、炭水化物(糖分)と共に、タンパク質も減らさなければなりません。
タンパク質を制限しなければ、インスリン・レベルは下がらず、ケトーシスは起こらないのです。
過剰なタンパク質は糖に変換され、インスリン分泌を促し、インスリンはホルモン感受性リパーゼを阻害して、脂肪のケトン変換を妨げるからです。
そしてまたこれが、アトキンス・ダイエットやサウスビーチ、プロテイン・パワー、パレオ・ダイエットなどの「低炭水化物(高タンパク質)ダイエット」がなかなか上手くいかない理由でもあるのです。
脂肪をケトンに変換して、脂肪を分解するためには〝糖とタンパク質の両方〞を減らさなければなりませんが、糖質と脂質は食物の「旨味成分」でもあり、食欲を抑えるのは至難の業です。
米やパン、パスタなどの炭水化物を制限していても、大量の動物性タンパク質をベーコンやソーセージ、牛肉、スペアリブ、その他の肉、高脂肪なチーズなどから摂る食生活では、インスリン・レベルは高止まりして、体脂肪はケトンに変換されず、体重が減ることはないのです。
アントワーヌ・ラヴォアジエ(Antoine-Laurent de Lavoisier)が、体積と重量を精密にはかる定量実験を行い、化学反応の前後では質量が変化しないという「質量保存の法則」を発見した一七七四年に、科学者のジョゼフ・プリーストリー(Joseph Priestley)によって酸素が発見されます―彼は、炭酸水の発明者であり、消しゴムの命名者でもあります。[2]
プリーストリーは、酸素をフロギストン[3]の含まれない空気の純粋な形と考え、「脱フロギストン空気」と命名します。
パリを訪問中、彼はこの物質のことを化学者のラヴォアジエに話します。
この時から二人は「燃焼の科学」に魅せられることになります。
ラヴォアジエは、近代化学の父と称される人物です。
彼はプリーストリーが発見した気体が「脱フロギストン空気」だという考え方を退け、その気体は独自の物質だと論じました。
そして、物質から電子を奪って酸を作る性質が見られることから〝酸を作るもの〞という意味で「酸素(オキシジェーヌoxygene)」と命名。
燃焼が酸素を消費することを最初に認識したのは、ラヴォアジエなのです。
どうやら彼は、生命体についても同じことがいえるのではないかと直感的に考えたようです。
一七八二年、ラヴォアジエは友人のピエール=シモン・ラプラス(Pierre-Simon Laplace)とともに独創的な実験を行いますが、これが代謝学の基本的大発見につながります。
2人はモルモットを小さな金属の容器に入れ、それを氷がいくらか入っているもっと大きなバケツに入れました。
そして小さな容器の周囲や上にできた隙間に氷を詰めて、バケツの底にある排水孔を開きました。
バケツから出てくる水の量を量れば、モルモットの放出する熱の量がわかる。
その熱量とモルモットが吐き出した二酸化炭素の量の比率を計算すると、木や、蝋燭の蝋を燃やしたときと同じであることがわかったのです。
こうしてラヴォアジエは〝代謝とは本質的に燃焼である〞と結論づけたのです。
余談ですが、その何年かのち、一七九四年5月8日、フランス革命のさなかに、革命裁判所における審判で「フランス人民に対する陰謀」との罪でラヴォアジエに死刑の判決が下ります。
要職にあった彼は、ある論文を価値なしと判定しました。
筆者はマラーという弁護士です。
のちにフランス革命の急進的な指導者となり、失脚させただけでは飽き足らず、ラボアジエをコンコルド広場でギロチンにかけたのです。
助命運動もありましたが、その判決を下した裁判長はなんと「共和国に科学者は不要」と宣言したのです。

Place de la Concorde in Paris,France
同国出身の著名な天文学者であるジョゼフ=ルイ・ラグランジュ(Joseph-Louis Lagrange)は、ラヴォアジエの死に接して〝彼の頭を切り落とすのは一瞬だが、彼と同じ頭脳を持つものが現れるには100年かかるだろう〞とラヴォアジエの才能を惜しんだといいます。
現在ではパリの市役所には、ラヴォアジエの功績を讃えた像が飾られています。
彼の霊は慰められたのでしょうか?
そして、もし処刑などされなければ、その後にどんな発見がなされていたのでしょうか…。
またフランスの物理学者で、電流の単位のアンペアに名をのこすアンペールは、忘れっぽく、皇帝ナポレオンの夕食への招待を無断で欠席したりしました。
やはり彼の父もフランス革命でギロチンにかけられ、愛した妻も結婚二年半で亡くなりました。
忘れたいことが多かったのでしょうか。
死の寸前に墓碑銘に選んだのが「やっと幸福に」でした。
偉大な人々は、いつの日も凡庸な者たちから激しい攻撃を受けてきた
── アルベルト・アインシュタイン
よく〝代謝が悪い〞という話しを聞きますが、これはどういう意味でしょうか?
代謝が悪いとは〝少量しか食べていなくても、体が食べたものを燃焼するスピードが遅いため、体内で脂肪に変化してしまう状況〞を指します。
逆に代謝が非常に活発な場合は、膨大な量を食べてもそれが体内で脂肪になることはありません。
つまり、太り過ぎの第一の原因は、不活発な代謝にあるのです。
前述の通り、体内にはさまざまな臓器や内分泌腺があって、食べた物を燃焼したり脂肪に変えたりする調整を行なっています。
甲状腺、膵臓、肝臓、胃、小腸、大腸などがこの機能を司っています。
代謝が不活発な場合、これらの臓器や内分泌腺が適切に機能していない可能性が高いのです。
ところで、代謝といえば「ダイエット」を連想する人も多いと思いますが、世の中には相反するダイエット法があふれています。
パレオダイエットの支持者は、ヒトの特質と進化に目を向け、ヒトは肉を食べるように進化したと強く主張し、ケトン体が生成される高脂肪・低炭水化物食を強く推します。
パレオダイエットの支持者で、とくに自らを肉食主義者と称する人は、ベジタリアン(菜食主義)やヴィーガン(完全菜食主義)は、自然で健康的だという考え方を認めません。
彼らの考え方によると、誇り高き狩猟採集民は、デンプン質の高炭水化物食は摂らず、糖類も一切口にしないのです。
『ヒトはなぜ太るのか?そしてどうすればいいか』(訳 太田喜義 メディカルトリビューン)の著者である科学ジャーナリストのゲーリー・トーベス(Gary Taubes)は次のように述べています。
この軽度のケトーシスは、人間にとって正常な代謝状態と言える。なぜなら、人類史の99・9パーセントにおいて、わたしたちが普段口にしているような糖質の食べ物は存在していなかったからだ。人間にとってケトーシスは、ごく自然な状態であるだけではなく、非常に健康的な状態である。
一方ヴィーガンの人たちも、
ヒトは植物を食べるよう進化した、植物を食べるはずのわたしたちのお腹の中で、肉は腐っていく
と強く主張します。
どうも、極論はかなり強力なようです。
しかし、考古学的記録と化石記録、狩猟採集民の民俗誌、ヒトゲノムからの機能解析による他の研究では、緯度が変わるだけで食べていた物が異なるという結果が報告されており、ヒトの「自然な」食事法の範囲は広いことがわかっています。
ヒトは雑食動物で、その地域で手に入る物を食べてきたのです。
そしてたいていの場合、植物性食物と動物性食物が含まれています。[4]
ゲーリー・トーベスやハーバード大学医学部のデヴィッド・ラドウィグ(David Ludwig)が支持する「炭水化物・インスリンモデル」とは相反する研究もあります。
その中には、アメリカ国立衛生研究所(NIH)の研究員のケビン・ホール(Kevin Hall)の行った次のような研究があります。[5]
過体重か肥満の男性が8週間、代謝病棟で暮らし、初めの4週間は標準的な高炭水化物食を摂り、あとの4週間は低炭水化物、高脂肪のケトン食を摂りました。
ケトン食は、カロリーは前半の食事と同じでしたが、糖質は10分の1でした。
被験者の体重は、実験期間を通して着実に減っていきました。
しかし、高炭水化物食でも低炭水化物食でも、脂肪の減り方は同じだったのです。[6]
また、糖類の消費量と代謝性疾患による死亡者数に関連性は見られないとする研究結果もあります。
ダイエットプログラムは、それぞれにその効果(減量や痩身)を謳います。
人気の高い4つのダイエット法、アトキンス、オーニッシュ、ウェイト・ウォッチャーズ、ゾーンの中から1つを無作為に割り当てられた160人の成人を対象に12ヶ月間実施した研究では、ダイエット法ごとに優劣が大きく異なることはなかったと報告されています。
どのダイエット法であれ、しっかり実践した人は体重が減ったし、どのダイエット法も、しっかり守れば効果が上がったのです。[7]

Overwhelmed obese woman looking at list of fad diets and surgical weight loss methods written on wall.
では、炭水化物・インスリンモデルに優位性がないのなら、炭水化物(糖質)を控えるケトン食はなぜ成功するのでしょう。
炭水化物ダイエットで体重が減った、ウエストが細くなった、糖尿病が改善されたという人は大勢います。
また、ゲーリー・トーベスのように〝肥満との闘いにカロリーは重要でない〞〝わたしたちが摂取するカロリーは、炭水化物由来のカロリーでない限り、体脂肪や体重に有意義な影響を及ぼさない〞と論じる人は多くいますが、デューク大学人類進化学准教授のハーマン・ポンツァー(Herman Pontzer)は、この考えを否定し、その理由は簡単だと次のように説明しています。[8]
それは、カロリーの摂取量が減って、カロリー収支がマイナスになっているからである。
つまり、消費カロリーが摂取カロリーを上回っている状態だ。
低炭水化物ダイエットはとくに短期的効果が大きい。
それは、グリコーゲンが燃やされるからである。
炭水化物の摂取を厳しく制限した食事(炭水化物摂取量が1日20グラム以下)をしていると、炭水化物の代謝経路が閉じられる。
そして、溜めてあったグリコーゲンが使われる。
脂肪と違ってグリコーゲンには水が含まれている。
体はグリコーゲンを水と結合した状態で貯蔵しているのだ。
グリコーゲンと水の割合は1対3〜4。
つまり、グリコーゲンを燃やすと水も失われて、体重が急減することになる。[9]
つまり、ケトーシスです。
そしてさらに、次のように述べています。
グリコーゲンがなくなると、体は脂肪の代謝経路からエネルギーを得ようとする。蓄積していた脂肪を燃やすのだ。
しかし、カロリー消費量が摂取量を上回らなければ、そうはならない。
ここで見られるのが、低炭水化物ダイエットのマジックだ。
低炭水化物ダイエットの実践者は、カロリーを減らしていないのに体重が減ると主張する。
その証拠として、自分の食べているカロリーの高い脂肪たっぷりの食品をずらりと並べ、ひもじい思いをしたことがないという。
そして「カロリー計算はしない」点をよく強調する。
計算はしないが、カロリー摂取量は以前と変わらない(もしくは、多い!)と確信している(あるいは、頑固に信じ込んでいる)ようだ。
このような減量に成功したという話を聞くと素晴らしいと思う。
自分に合った食事法が見つかったなら、それをつづけるといい。
しかし、消費カロリーより多くのカロリーを摂取して痩せることなどありえない。
それが物理の法則だ。
低炭水化物ダイエットをしている人は以前と同じカロリーをとっていると感じているかもしれないが、わたしたちは全員、自分の摂取カロリーを推定するのが本当に苦手である。
カロリー計算をしなくても減量することは完全に可能だが、それは、預金管理をしなくても口座残高をゼロにできるのと同じことだ。
しかし、減量するには必ず、カロリー摂取量を消費量より少なくしなければならない。
体重の変化とは、根本的にはエネルギーバランスの問題で、消費カロリーより摂取カロリーが多いと体重が増える。
摂取カロリーより消費カロリーが多いと体重が減る。
これがラヴォアジエやアトウォーター(Atwater WO)、ルブナー(Rubner M)や代謝学の先駆者によって確立された物理の法則で、ヒトも他の動物もこれに従っているとポンツァーは主張しているのです。
まったくその通りだと思うのですが、ダイエット業界の「医学的事実」はよく変わります。
〝摂取カロリーを減らす〞
〝いやカロリーではなく、摂取する脂肪の量で体重が決まる〞
そして現在は、
〝肥満の原因は炭水化物だ〞
となっています。
つまりダイエット業界における代謝とは〝食べること〞を前提としていますから厄介なことになるのです。
ある研究によれば、筋金入りのカウチポテト族 (1日6時間以上座っている人と定義されている)になると、男性では20%近く、女性ではそのほぼ2倍死亡の危険性が高まるといいます。
しかし、なぜ女性が座りすぎると男性よりはるかに危険性が高まるかはわかっていません。
また、長時間座っている人は、糖尿病に2倍罹りやすく、致命的な心臓発作を2倍起こしやすく、心血管疾患に2・5倍かかりやすいと報告されています。
ハーバード大学の最近の模擬実験によると、今日の子どもの半数以上は、35歳までに肥満になると推測され、今の世代の若者たちは、有史以来初めて、体重関連の健康問題のせいで親たちより寿命が短くなると予測されています。
これは米国の子どもたちを対象としたものですが、食が欧米化したここ日本においても他人事とは言っていられません。
わたしたち日本人も、明らかに食べ過ぎです。
不可能なことはなにもない。
不可能(impossible)という言葉自体、「わたしは可能だ(I-m possible)!」と言っている 。
Nothing is impossible, the word itself says – I-m possible !
── オードリー・ヘップバーン(Audrey Hepburn)イギリス人女優。
References & Foot note
1.ケトン体は、アセト酢酸、β─ヒドロキシ酪酸、αアミノ窒素の三つの総称。
⒉ “Joseph Priestley and the Discovery of Oxygen, ”American Chemical Society, International Historic Chemical Landmarks.
https://www.acs.org/content/acs/en/education/whatischemistry/landmarks/josephpriestleyoxygen.html
⒊ フロギストン説(phlogiston theory)とは、『「燃焼」はフロギストンという物質の放出の過程である』という科学史上の一つの考え方である。フロギストンは燃素(ねんそ)と和訳される事があり、「燃素説」とも呼ばれる。この説そのものは決して非科学な考察から生まれたものでなく、その当時知られていた科学的知見を元に提唱された学説であるが、後により現象を有効に説明する酸素説が提唱されたことで、忘れ去られていった。
⒋ A. G. Henrry, A. S. Brooks, and D. R. Piperno (2014). “Plant foods and the dietary ecology of Neanderthals and early modern humans.”J. Hum. Evol. 69: 44-54; R. C. Power et al. (2018).
“Dental calculus indicates widespread plant use within the stable Neanderthal dietary niche.” J. Hum. Evol. 119: 27-41. A. Arranz-Otaegui et al. (2018), “Archaeobotanical evidence reveals the origins of bread 14,400 years ago in northeastern Jordan.” PNAS 115 (31): 7926-30. Doi: 10.1073/pnas.18010711115
⒌ K. D. Hall et al. (2016). “Energy expenditure and body composition changes after an isocaloric ketogenic diet in overweight and obese men.” Am. J. Clin. Nutr. 104(2): 324-33. Doi: 10.3945/ajcn.116.133561.
⒍ H. K. Weir et al. (2016)“Heart disease and cancer deaths: Trends and projections in the United States, 1969-2020.”Prev. Chron. Dis. 13: 160211.
“Food Availability (Per Capita) Data System,”U DA Economic Research Service, https://www.ers.usda.gov/data-products/food-availability-percapita-data-system/
D. Fryar, M. D. Carroll, and C. L. Ogden, “Prevalence of Overweight, Obesity, and Extreme Obesity Among Adults Aged 20 and Over: United States, 1960-1962 Through 2013-2014,” Centers for Disease Control and Prevention,https://www.cdc.gov/nchs/data/hestat/obesity_adult_13_14/obesity}adult_13_14.htm
CDC’s Division of Diabetes Translation, Long-term Trends in Diabetes April2017”https://www.cdc.gov/diabetes/statistics/slides/long_term_trends.pdf
⒎ M. L. Dansinger., et al. (2005)“Comparison of the Atkins, Ornish, Weight Watchers, and Zone diets for weight loss and heart disease risk reduction: A randomaized trial.”JAMA 293(1): 43-53.doi: 10.1001/jama.293.1.43.
⒏ Herman Pontzer, Burn: New Research Blows the Lid Off How We Really Burn Calories, Lose Weight, and Stay Healthy (AVERY,2021)
⒐ S.N. Kreitzman, A.Y. Coxon, and K.F. Szaz(1992). “Glycogen storage: Illusions of easy weight loss, excessive weight regain, and distortions in estimates of body composition.” Am. J. Clin. Nutr. 56 (1 Suppl): 292s-93s. doi: 10.1093/ajcn/56.1.292s.
